「VirtualBox 6.0.4」リリース

Shanghai ZhaoxinのCPUをサポート

Oracle Corporationより米国時間2019年1月28日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.0.4 Build 128413」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約158.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 6.0を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.0.2 Build 128162」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • 仮想コアの改善。Shanghai Zhaoxin(上海兆芯集成電路有限公司)のCPUをサポート
  • ユーザインタフェース関連の改善。コマンドラインの引数が、正確に処理されるべくした改善を適用
  • 仮想マシンの管理画面、仮想光学ディスクの作成画面、ストレージ選択画面、ログビューアウインドウ等、各種の管理画面のインターフェイスを改善
  • オーディオ関連の改善。オーディオとビデオの同期を保つために、AC’97(Audio Codec 97)デバイスエミュレーションに向けたタイムスケジュールを実装
  • グラフィックス関連の改善。ファームウェアインターフェイスにEFI(Extensible Firmware Interface)を採用した仮想マシンにおいて、VMSVGAグラフィックスデバイスをベーシックサポート
  • ネットワーク関連の改善。NATネットワーク(VboxNetNat.exe)が、偶発的にクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
  • 古いオペレーティングシステムにおいて発生し得た、特定のPCnetドライバとの互換性問題を修正
  • シリアル関連の改善。POSIXホストにおける擬似端末への接続性を修正(「6.0.0 Build 127566」におけるリグレッション)
  • 「Linux Kernel 5.0」に対して、カーネルモジュールを適切にビルド可能に(Linuxゲスト、ホスト、Kyle Laker氏による貢献)

その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 5.2)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.2.26 Build 128414(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 26)」もリリースされ、「6.0.4 Build 128413」と同様の「Linux Kernel 5.0」に対する互換性の改善等が行われています。