「macOS Sonoma」と「Parallels Desktop 18」

世界開発者会議「WWDC 2023(Worldwide Developers Conference 2023)」において「iOS 17」「iPadOS 17」等と共に発表され、Apple Silicon(Apple M1、Apple M2)ホストにおいてゲームパフォーマンスの向上を齎す「Game Mode(ゲームモード)」の実装、共有コンテンツにユーザーを表示可能なビデオエフェクト「Presenter Overlay(プレゼンターオーバーレイ)」、Webブラウザー「Safari」におけるプロファイル機能の実装等が予定される、Appleによる次世代デスクトップオペレーティングシステム「macOS Sonoma(macOS 14)」ですが、米国時間2023年6月6日付にて公開されたParallelsによるサポートドキュメント(公式ナレッジベース)を通じて、同OSのBeta版(プライベートベータ)と「Parallels Desktop 18 for Mac(ホストOS、ゲストOS)」との互換性の現状に関して言及がなされていますので、その内容等を簡単に纏めてみたいと思います。

Intel、Apple Silicon(Apple M1、Apple M2)双方における、ホストOS、ゲストOSとしての互換性の現状を報告

「Parallels Desktop 18 for Mac」は、米国時間2023年6月8日付にてリリースされた「Parallels Desktop 18.3.1(現行GA版)」の段階において、「macOS Sonoma Beta」をホストOS、ゲストOSとして正式にサポートしていません。プライマリーOS(ホストOS)としたプラットフォームで実行する事、及びゲストOSとして実行する事は可能ではあるものの、幾つかの問題点が確認されていると伝えられており、互換性の現状が以下の通りに纏められています。

「macOS Sonoma(macOS 14)」を ホストOSとして使用する場合

macOS(ホストOS)のメニューバーにおける「Parallels Desktop」アイコンが、他のアイコンに比べて見えにくくなっている。

現時点で、回避方法はありません。

「macOS Sonoma(macOS 14)」を ゲストOSとして使用する場合

ホストコンピューター(Mac)における仮想マシンに「macOS Sonoma(macOS 14、Seed)」をインストールしようとすると失敗する可能性がある。

ホストMacにおける開発者向けのダウンロードページから「Xcode」、或いはデバイスサポートの最新の開発者シードをインストールし、仮想マシンへに対する「macOS Sonoma(macOS 14、Seed)」のインストールを再試行します。

「macOS Sonoma(macOS 14)」のGAリリースに併せて、フルサポート(完全対応)を目指す

冒頭にリンクを示したナレッジベースドキュメントは、状況に応じて更新される可能性があるとの事です。また、シニアプロダクトマネージャーのKurt Schmucker氏が率いるParallelsエンジニアリングチームは、「macOS Sonoma(macOS 14)」のGAリリース後、すぐに対応版(Parallels Desktop 19 for Mac)を提供できるよう、開発に取り組んでいると伝えられています。

尚、「macOS Sonoma(macOS 14)」では一部のIntel Macも引き続きサポートされていますが、Intel Macでは全ての新機能を利用する事はできません。「Presenter Overlay(プレゼンターオーバーレイ)」、「Game Mode(ゲームモード)」、「Hey Siri」ではなく「Siri」で呼び出す機能等、機械学習コア「Neural Engine」に依存する一部の新機能は非サポートとなっています。