「VirtualBox 6.1.14」リリース、「Linux 5.8」をサポート

Oracle Corporationより米国時間2020年9月4日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.1.14 Build 140239(VirtualBox 6.1 Maintenance Release 14)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約119.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

「macOS Mojave」「macOS Catalina」との互換性も改善

Ver. 6.1を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.1.12 Build 139181」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • ユーザインターフェイス関連の改善(GUI関連の改善)。仮想ディスクの作成時に、ファイルロケーションフィールドにおいて、ファイル名の変更を適切に行う事ができないケースが確認されていた問題を修正
  • Hyper-Vが有効化されたWindows(ホストOS)において、VERR_NEM_MISSING_KERNEL_API_2にて起動に失敗していた仮想マシンの動作を修正
  • オーディオ関連の修正。「6.1.0 Build 135406」より実装された HDA(High Definition Audio)エミュレーションにおけるリグレッションを修正
  • ユーザーからの承認を要求する事によって、「Windows 10(ゲストOS)」におけるWebカメラのパススルー、及びオーディオ入力を修正(「macOS Mojave 10.14」「macOS Catalina 10.15(何れもホストOS)」において発生し得た問題)
  • macOS(ホストOS)において仮想マシンを起動するために、VBoxHeadlessを使用する事ができなくなっていた問題を修正(「6.0.18 Build 136238」「6.1.4 Build 136177」におけるリグレッション)
  • Windowsホストを対象として、シリアルポートの実装を修正
  • クリップボード共有の改善。HTMLデータをコピーした時に、クラッシュ(セグメンテーションフォールト、セグメンテーション違反)するケースが確認されていた問題を修正(「6.1.2 Build 135662」におけるリグレッション)
  • ゲストOS、ホストOSの双方において、「Linux Kernel 5.8」をサポート
  • EFI(Extensible Firmware Interface)関連の改善。接続されたメディアにおける「ISO 9660」ファイルシステムの読み取りを修正(「6.1.0 Build 135406」におけるリグレッション)
  • LsiLogic SCSI、及びSASコントローラーエミュレーションに接続されたドライブからの起動をサポート
  • And many others…

今回は、同じタイミングでの 旧版を対象としたメンテナンスアップデートはリリースされていません。