「Parallels Desktop 18.3.0」リリース、「Ubuntu 23.04」をサポート

AlludoグループのParallels International GmbHより米国時間2023年5月16日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop 18 for Mac 18.3.0 Build 53606(Parallels Desktop 18 Update 3 Hotfix 0)」がリリースされ、現在Parallelsによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「Parallels Desktop」>「Check for Updates…(更新をチェック…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

Apple Silicon(Apple M1、Apple M2)ホストにおいて、Vagrant Boxの作成と起動をサポート

「Parallels Desktop 18 for Mac」を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている当版では、グラフィックスドライバーのエラーに起因して、サンドボックスゲーム「Space Engineer」がクラッシュし得た問題が修正されました。その他にも機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、前版(Parallels Desktop 18.2.0)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

「Windows 11(ゲストOS)」関連の改善

  • グラフィックスドライバーのエラーに起因して、サンドボックスゲーム「Space Engineer」がクラッシュし得た問題が修正
  • Coherence(コヒーレンス)モードを使用した場合に、ランダムにグレイボックスが表示されるケースが確認されていた問題を修正
  • Apple Silicon(Apple M1、Apple M2)ホストにおいて「Windows 11(ゲストOS)」を実行した場合に、ネットワークアップロード速度が著しく低下していた問題を修正
  • セクションの編集時に、Siemens NXソフトウェアがフリーズしていた問題を修正
  • Idea SpectrumによるRealtime Landscaping Architectがクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
  • 地理情報のモデリングソフトウェア「Surfer」が、3Dビューマップの作成時に「Invalid depth buffer size(無効な深度バッファーサイズ)」エラーを返していた問題を修正
  • ZW3D CADソフトウェアにおけるカラーリングを修正

Linux(ゲストOS)関連の改善

  • サポート対象オペレーティングシステムの追加。新たに「Ubuntu 23.04(Lunar Lobster)」「Fedora 38」「Kali Linux 2023.1」をゲストOSとしてサポート。プリコンパイルされたカーネルモジュールを伴う ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」が同梱され、自動インストール機能「Linux Express Install(Linux簡易インストール)」オプション、共有フォルダー、ドラッグアンドドロップ等の諸機能を利用可能に
  • Debian、Kali Linux(何れもゲストOS)がログイン時にフリーズしていた問題を修正
  • 「Fedora 38(ゲストOS)」においてサスペンド、レジュームのサイクルを行なった後に、グラフィカルアーチファクトが発生し得た問題を修正
  • macOS(ホストOS)、Ubuntu(ゲストOS)間において、コピーアンドペーストが機能しないケースが確認されていた問題を修正
  • 「Ubuntu 22.04 LTS(Jammy Jellyfish、ゲストOS)」においてサスペンド、レジュームのサイクルを行なった後に、ホストOSからゲストOSへのドラッグアンドドロップが機能しないケースが確認されていた問題を修正

Apple Silicon(Apple M1、Apple M2)ホストにおけるmacOS(ゲストOS)サポートの改善

  • Apple Silicon(Apple M1、Apple M2)ホストにおいて、Vagrant Boxの作成と起動をサポート
  • macOS(ゲストOS)において、共有フォルダーをデフォルトにて有効化

コマンドラインユーティリティ「prlctl」の改善(macOS(ゲストOS)がインストールされた仮想マシンに対して、以下のオペレーションを実行可能に)

  • ネットワークアダプタータイプの変更
  • 仮想RAM、及び仮想CPUパラメーターの変更
  • macOS(ゲストOS)がインストールされた仮想マシンに対するポーズ(一時停止)、レジューム(再開)
  • Restart、graceful-stopシグナルの実行
  • MACアドレスシグナルの変更
  • ヘッドレスモードでの起動(GUIクライアント(Parallels Desktop.app)を伴わずに、仮想マシンプロセス(prl_vm_app)のみをバックグラウンドにて実行)

システム要件について

当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサーを搭載したApple製コンピューター、ホストOSは「macOS Mojave(macOS 10.14)」以降(「macOS Ventura(macOS 13)」を含む)となっています。「Parallels Desktop 17」にてサポートされていた「macOS High Sierra(macOS 10.13.6)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「Mac OS X Server 10.5(Leopard Server)」〜「macOS Ventura(macOS 13)」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、PTN(Parallels Technology Network)等を通じて確認可能となっています。