ゲストOSのレコーディング機能の改善等
Oracle Corporationより米国時間2019年7月16日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.0.10 Build 132072(VirtualBox 6.0 Maintenance Release 10)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約131.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。
Ver. 6.0を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.0.8 Build 130520」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- ユーザインターフェイス関連の改善。「Settings(設定)」>「Storage(ストレージ)」において、コントローラ名を適切に編集する事ができないケースが確認されていた問題を修正
- 新しい版のLinuxホストにおいて、ゲストOSの解像度を適切にリサイズする事ができないケースが確認されていた問題を修正
- シリアル関連の改善。rawモードが有効化された場合に発生し得た、Guru Meditationに相当する深刻なエラーを修正
- 一部特定状況下において、仮想マシンがクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
- USB関連の改善。OHCI(Open Host Controller Interface)エミュレーション(USB 1.1)が有効化された状況において、「unrecoverable error(回復不能なエラー)」が発生し得た問題を修正(「6.0.6 Build 130049」におけるリグレッション)
- USB関連の改善。キャプチャされたデバイスの識別性を改善
- コマンドラインユーティリティ「VBoxManage」関連の改善。オーディオ入力、出力のレポートを、適切に受信する事ができないケースが確認されていた問題を修正(Socratis Kalogrianitis氏による貢献)
- 実行中の仮想マシンのレコーディングを適切に制御する事ができないケースが確認されていた問題を修正
- ゲストOSのコントロールサービスを対象として、種々の修正を適用
- Linux(ゲストOS)の共有フォルダからWindows(ホストOS)に対して、ファイルを適切にコピーする事ができないケースが確認されていた問題を修正
- And many others…
その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 5.2)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.2.32 Build 132073(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 32)」もリリースされ、「6.0.10 Build 132072」と同様の、USB関連の修正等が行われています。