「VirtualBox 5.2.6」リリース、macOSゲストでオーディオサポート

macOSゲストで、オーディオの再生、録音が可能に

Oracle Corporationより米国時間2018年1月15日、マルチプラットフォームに対応したオープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.2.6 Build 120293(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 6)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、OS X、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、及びPUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約91.2MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 5.2を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「5.2.4 Build 119785」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • GUI関連の改善。ホストスクリーンの解像度を変更した場合に、スクリーン表示が乱れるケースが確認されていた問題を修正
  • ユーザインターフェイス関連の改善。「Windows 7(ゲストOS)」以降を対象として新規に仮想マシンを作成する時の、アシスタント(ウィザード)において推奨される仮想ディスクのサイズを増加
  • 高解像度スクリーンを対象として、種々の改善を適用
  • rawモードの仮想マシンに対して、256MBのVRAM容量を割り当てて使用した場合に発生し得た問題を修正
  • オーディオ関連の改善。macOSゲストを対象として、オーディオの再生、録音をサポート
  • 「Windows 10(ゲストOS)」を対象として、オーディオ関連の更なるタイミングの改善を適用
  • デスクトップ環境に「Xfce」を採用したディストリビューションにおいて、ミニツールバーへ適切にアクセスする事ができないケースが確認されていた問題を修正(Linuxホスト。Dusan Gallo氏による貢献)

その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 5.1)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.1.32 Build 120294(VirtualBox 5.1 Maintenance Release 32)」もリリースされ、「5.2.6 Build 120293」と同様の 「Windows 7(ゲストOS)」以降を対象としたユーザインターフェイス関連の改善等が行われています。

リリース後の不具合と修正版(5.2.7、5.1.33)について

「5.2.6 Build 120293」「5.1.32 Build 120294」共に、リリース後に ゲストOS拡張機能「Guest Additions」関連の不具合(Liunxゲストにおいて3Dアクセラレーション(「Display(ディスプレイ)」>「Video(ビデオ)」>「Enable 3D Acceleration(3Dアクセラレーションを有効化)」を有効化した場合にも、同機能が適切に機能しない問題)が確認され、現在では修正版として「5.2.7-120528.iso」「5.1.33-120529.iso」が各々提供されています(「Guest Additions」のみが、isoファイルとして公開されています)。