AlludoグループのParallels International GmbHより米国時間2023年9月28日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac App Store Edition」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.9.0 Build 23860」がリリースされ、現在Mac App Storeを通じて、日本語含む複数言語リソースを包含するマルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。
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Touch IDを使用して、Windows(ゲストOS)へログイン可能に
Ver. 1を対象としたアップデートリリースとして位置付けられ、「Parallels Desktop 19.0.0」をベースとする当版では、機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われています。
前版(Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.8.2)からの主な変更点は、「Parallels Desktop 19.0.0」リリース時と同じ項目がリストされていますので、リリースノートを翻訳した前記のポストを御参照下さい。
「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.9」において廃止された機能
Parallels Customer Experienceプログラムに参加しているユーザーからの統計によると、一部の機能はほとんど使用されていないか、全く使用されていないという現状があるため、それらの機能のサポートを停止するか、或いは「Parallels Desktop for Mac App Store Edition」から完全に削除し、使用頻度の高い機能と更なる機能強化に重点を置く事が決定されました。削除された機能は「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.9.0」において使用する事ができなくなり、サポートを終了した機能に関しては 引き続き動作はしますが、次の製品バージョンにおいて完全に削除される予定となっています。
どの機能が削除され、どの機能が廃止されたかを以下のリストに纏めています。
- 「macOS Big Sur(macOS 11)」のプライマリーOS(ホストOS)としてのサポートを終了
- 「Windows 8.1」以前のサポートを終了。MicrosoftがレガシーなWindows OS(「Windows 2000」「Windows XP」「Windows Vista」「Windows 7」「Windows 8」「Windows 8.1」)のドライバー署名のサポートを停止したために、これらのOSのメンテナンス、及びセキュリティアップデートを受ける事ができなくなった。結果として「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.9.0」では、前記のレガシーなWindowsに対して ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」をインストールする事ができなくなった。「Parallels Tools」をインストールしなくても、前記のレガシーなWindows(ゲストOS)をインストールして実行する事は可能だが、これらはサポート対象外となり、Windows(ゲストOS)の自動インストール機能、Coherence(コヒーレンス)モード、グラフィックス、及びゲームアプリケーションのアクセラレーション、幾つかの共有、統合機能(共有フォルダー、共有アプリケーション、共有プロファイル等)が適切に機能しない(或いは満足のいくパフォーマンスを得る事ができない)状態になる事が想定される
- Windows(ゲストOS)から、PDFファイルへの印刷オプション「Print to PDF(Mac Desktop)」を除去(代替えとして、Microsoftによる「Print to PDF」オプションを使用するように呼びかけられている)
- Intelホストに向けて実装されていた「Transfer Windows from PC(PCからWindowsを転送)オプションを除去
- 「Parallels Desktop」>「Preferences…(環境設定…)」>「Check for Updates(更新をチェック)」において、更新頻度を指定するためのドロップダウンメニューを除去
上記の機能(「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.9.0」において廃止された機能)はビジネスクリティカルな機能ではないと想定しているため、これらの変更が及ぼす影響は限定的であると想定されています。
システム要件について。「macOS Sonoma(macOS 14)」を正式にサポート
当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサーを搭載したApple製コンピューター(Intel、Apple silicon)、ホストOSは「macOS Monterey(macOS 12)」「macOS Ventura(macOS 13)」「macOS Sonoma(macOS 14)」となっています。「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.8」にてサポートされていた「macOS Mojave(macOS 10.14)」「macOS Catalina(macOS 10.15)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「Mac OS X Server 10.5」〜「macOS Sonoma(macOS 14)」となります)。「macOS Sonoma(macOS 14)」のGAリリースに伴い、当版より同オペレーティングシステムが、ホストOS、ゲストOSとして正式にサポートされています。