「VMware Fusion 12.2.4」リリース、「macOS Monterey」におけるPythonの廃止に対応

米Broadcom傘下のVMware, Inc.より米国時間2022年7月15日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップデートリリースに相当する「VMware Fusion 12.2.4 Pro Build 20071091」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

「macOS Monterey(macOS 12.3)」における「Python」ランタイムの廃止に対応

Ver. 12を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている当版では、ホストOSの版が「macOS Monterey(macOS 12.3)」以降の場合に、当該環境におけるVMwareFusionのマスデプロイメント(一括展開)が失敗していた問題が修正されています(この問題は、Appleが「macOS 12.3」以降から「Python 2.7」のサポートを削除したために発生していました)。

当版におけるシステム要件は、64bitのIntelプロセッサーを搭載したApple製コンピューター、ホストOSは「macOS Big Sur(macOS 11)」以降(「macOS Monterey(macOS 12)」を含む)となっています。Ver. 12.1.2までサポートされていた「macOS Catalina(macOS 10.15)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのmacOSのサポートも「11.0」〜「12.0」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、VMTN(VMware Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

Apple Siliconへの対応について

当版は Intelアーキテクチャーのみのサポートとなり、ARMベースのSoC(System on a Chip)「Apple Silicon(Apple M1、Apple M2 Chip)」には対応していません。「macOS Big Sur(macOS 11)」以降において実装されているバイナリトランスレーター「Rosetta 2」においても、Kernel Extension(カーネル拡張)、及びx86-64ベースの仮想マシン、仮想化ソフトウェアはサポートされないと伝えられています(公式ブログを通じて、「Apple M1」に向けた開発が進行中である事が明言され、既にTech Previewチャンネルから「VMware Fusion Tech Preview 21H1」もリリースされています)。

「VMware Workstation 16.2.4」について

VMwareからは、米国時間2022年7月15日付にて Windows/Linuxベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation Pro」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Workstation 16.2.4 Pro Build 20089737」もリリースされています。

Ver. 16を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、「Ubuntu 22.04 LTS(Jammy Jellyfish、ホストOS)」の環境に「VMware Workstation 16.2.3 Pro」をインストールした後に、同アプリケーションを起動する事ができなかった問題が修正されています(当該問題は、vmmon、及びvmnetカーネルモジュールをビルドする際に、コンパイルエラーが発生していた問題に起因していました)。

その他にもVMwareからは、同日付にて Windows/Linuxベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation Player」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Workstation 16.2.4 Player Build 20089737」もリリースされており、同版では「VMware Workstation 16.2.4 Pro Build 20089737」と同様の、コンパイルエラーに起因したアプリケーションのスタートアップ関連の修正が行われています。