「Parallels Desktop 16(16.0.0)」リリース、「macOS Big Sur」をサポート

投稿者 | 2020年8月11日

Big Sur(ホストOS)環境において、ハイパーバイザーを Appleによる「Hypervisor.framework」に切り替え

Parallels International GmbHより米国時間2020年8月10日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」のアップグレードリリースに相当する「Parallels Desktop 16 for Mac 16.0.0 Build 48916(GA版)」がリリースされ、現在Parallelsによる公式ダウンロードページを通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリパッケージが入手可能となっています(dmg 約208.77MB。。アプリケーションをアクティベートするために、インターネット接続環境が必要となります)。

米国時間2020年3月24日よりテストリリース(プライベートベータ「pdfm 2020 TP」)が開始されていた当版では、一連のテストリリース(「March Technical Preview 1 Build 48507」~「June Technical Preview 3 Build 48793」)を通じた主な特徴として、以下の項目等が示されています(「15.1.3 Build 47255」からの主な変更点となります)。

ユーザーインターフェイス(GUI)関連の改善

  • ダークモードにおけるベースカラーの調整。従来までの淡いグレーから、漆黒のジェットブラックを基調とした配色に変更
    「Parallels Desktop 16」のダークモード
    ↑「Parallels Desktop 16」におけるダークモード

サポート対象オペレーティングシステムの追加

  • サポート対象オペレーティングシステムの追加。Appleによる次世代デスクトップオペレーティングシステム「macOS Big Sur 11.0」を ゲストOS、ホストOSとして試験的にサポート(ゲストOSとしては、Mac App Storeから入手可能なインストーラ(.app)、或いはリカバリーパーティション(APFS(Apple File System))を通じてインストール可能。インストーラパッケージに含まれる「InstallESD.dmg」を抽出する必要はない)

「macOS Big Sur 11.0」におけるレガシーなシステム拡張の廃止

  • Appleは最近、Parallels Desktopが常に最高のパフォーマンス、USB、及びネットワークを提供するために使用していたカーネル拡張(.kext)の廃止を発表した。この措置によって、Parallels Desktopの既存の版は macOSの将来の版とは互換性が無くなると予想される。これは、全てのユーザに向けたshow stopper(ショーストッパー)であるため、Parallels社は 当版においてParallels Desktopを完全に再構築して、新しいmacOSの要件に準拠するために、全てのエンジニアリングリソースを投入する必要があった。「Parallels Desktop 16」は、USB、及びネットワーク(ハイパーバイザーに対してのみ)に向けたカーネルエクステンション(.kext)を使用しないが、代わりに各々のmacOSフレームワーク(「System(システム)」>「Library(ライブラリ)」>「Frameworks」>「hypervisor.framework」等)を使用する事によって、同様の機能性を提供する。これは大きな変更であり、「macOS Big Sur 11.0(ホストOS)」環境において、確認作業を継続したいと考えている。尚、「macOS Catalina 10.15(ホストOS)」までの環境では、従来までの自社製のハイパーバイザー、フレームワークがデフォルトにて使用される

「Windows 10(ゲストOS)」を対象とした、Virtioネットワークアダプタのサポート

  • 「Windows 10(ゲストOS)」以降を対象として、より高速で信頼性の高い同ネットワークドライバを導入。新規に作成した仮想マシンでは、デフォルトのドライバとしてインストールされ、既存の仮想マシンにおいては、「Virtual Machine Configuration(仮想マシン構成)」>「Hardware(ハードウェア)」>「Network(ネットワーク)」>「Advanced Settings(詳細設定)」>「Type(タイプ)」フィールドにおいて「Virtio network adapter」を選択する

アップデートされた「Web & Email(ウェブとメール)」設定

  • macOSにおける新たなAPIの制限に準拠すべくして、「Virtual Machine Configuration(仮想マシン構成)」>「Options(オプション)」>「Web & Email(ウェブとメール)」設定を簡素化し、macOS(ホストOS)、Windows(ゲストOS)双方に向けたデフォルトのWebブラウザとメールクライアントを、各々の設定において管理可能に

Travel Mode(トラベルモード)の改善

  • Windows(ゲストOS)を対象としたバッテリーセービングモード「Travel Mode(トラベルモード)」実行時のパフォーマンスを改善。同モードを実行するためには、「Actions(アクション)」メニューから「Enter Travel Mode(Travel Modeを開始する)」を実行する(同モードは、ポータブルMacコンピュータにおいてのみ使用可能)

自動化された、ディスクスペースの再利用

  • 仮想マシンの(サスペンドではなく)シャットダウン毎に、未使用のハードディスク(SSD)領域を、Windows(ゲストOS)からmacOS(ホストOS)に自動的に返還するための機能を追加(「Reclaim disk space on shutdown」オプション)。この機能は、「Virtual Machine Configuration(仮想マシン構成)」>「General(一般)」タブを通じて有効化可能
    ディスク領域の回収
    ↑「Parallels Desktop 16」における、ディスク領域の再利用

自動的な一時停止(ポーズ)機能の改善

  • ホストコンピュータ(Mac)のリソースをセーブすべくして実装された、Windows(ゲストOS)の自動ポーズ(一時停止)機能「Pause Windows when possible(Pause Windows after)」に、仮想マシンが自動的に一時停止される前に、タイムアウトを設定するための機能を追加(機能の基本的な利点を説明するためのイントロダクションブロックを追加)。この機能を使用するためには、「Virtual Machine Configuration(仮想マシン構成)」>「Options(オプション)」>「Startup and Shutdown(起動と終了)」から「Pause Windows after…」オプションを有効化する
    「Parallels Desktop 16」の「Pause Windows after...」
    ↑「Parallels Desktop 16 for Mac」における「Pause Windows after…」オプション

「Windows 10(ゲストOS)」の「Focus assist(集中モード)」機能と、macOS(ホストOS)の「Do Not Disturb」の同期

  • macOS(ホストOS)においてサイレントモード(Do Not Disturb)を有効化した場合に、同モードを切り替える度に、「Windows 10(ゲストOS)」の「Focus assist(集中モード)」機能が自動的に切り替えられるべくした改善を適用(当該環境において、Windows(ゲストOS)アプリケーションが邪魔になるような状況を回避)

Windows(ゲストOS)のインストール前に、エディションを選択可能に

  • 複数のエディションを含むISOイメージ、USB、或いはディスクからWindows(ゲストOS)をインストールする場合に、(自動インストールプロセスを開始する前に)GUIクライアント(Parallels Desktop.app)において、任意のエディションを選択可能に Windowsのエディションを選択
    ↑「Windows 10(ゲストOS)」のインストール前に、エディションを選択可能

※上記のリストは、「Parallels Desktop 15 for Mac Pro Edition」を対象としていますので、「Standard Edition(通常版)」には実装されない機能も含まれています。

当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータ、ホストOSは「macOS High Sierra(macOS 10.13.6)」以降(「macOS Big Sur 11.0」を含む)となっています。Ver. 15にてサポートされていた「macOS Sierra(macOS 10.12.6)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「Server 10.5」〜「11.0」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、PTN(Parallels Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

ハイパーバイザーの選択について

ハイパーバイザーは、ホストOSが「macOS High Sierra 10.13」「macOS Mojave 10.14」「macOS Catalina 10.15」の場合は、「Virtual Machine Configuration(仮想マシン構成)」>「Hardware(ハードウェア)」>「CPU & Memory(CPUおよびメモリ)」ペインの「Advanced Settings(詳細設定)」から、「Parallels」「Aplle」の何れかを選択可能となっています(デフォルトの設定は「Parallels」)。

ホストOSが「macOS Big Sur 11.0」の場合は、Apple(macOSのフレームワーク(「System(システム)」>「Library(ライブラリ)」>「Frameworks」>「hypervisor.framework」))に限定される事となります。

Apple Siliconへの対応について

世界開発者会議「WWDC 2020(Worldwide Developers Conference 2020)」においてデモンストレーションが行われたように、ParallelsとAppleは Apple Siliconを搭載した将来のMacにおいて優れた仮想化機能を実現するために、密接に連携して開発作業を進めていると伝えられています。



2 つの考え “「Parallels Desktop 16(16.0.0)」リリース、「macOS Big Sur」をサポート

  1. 市川朝之

    ご無沙汰しております。
    売り込みではないですが、スゴイテストを遣ってみましたので、ご報告いたします。
    スゴイテストを遣ってみた。これぞParallelsだと思う。:Practice makes perfect:オルタナティブ・ブログ https://blogs.itmedia.co.jp/tomo/2020/09/parallels.html
    お時間があるときにでもご覧いただければ幸いです。
    お忙しいところ失礼いたしました。

    返信
    1. Flipper 投稿者

      市川朝之さん、お久しぶりです。
      スゴイテスト、拝見しました。お疲れ様です。
      Parallels Desktop for Macの仮想マシンのパワーも凄いですけど、市川さんのテストも凄いですね。
      とても参考になりましたよ。アイデアも実行力も見習いたいです。
      マシンスペックも羨ましいですね。今後も独創的なテスト、頑張って下さい!

      返信

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