「VMware Fusion 11.5.6」リリース、iPhone接続時の問題を修正(「macOS 10.15.6」との互換性は未修正)

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Mac Pro、iMac、Mac miniとの互換性改善も

Dell TechnologiesグループのVMwareより米国時間2020年8月6日、macOS(OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップデートリリースに相当する「VMware Fusion 11.5.6 Build 16696540」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデータ(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリパッケージが入手可能となっています(dmg 約631.28MB)。

Ver. 11.5を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、前版(「11.5.5 Build 16269456」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • 仮想マシンに対してSanDisk製の外部SSDデバイスを接続する事ができず、ゲストOSにおいて当該デバイスを認識する事ができなかった問題を修正
  • Windows(ゲストOS)に対してiPhoneを接続した後に、セッティングエディタの「USB & Bluetooth(USBとBluetooth)」において設定した筈のプラグインアクション(Ask what to do)のダイアログボックスが表示されなかった問題を修正
  • デュアルGPUが搭載されていないMac(例えば、Mac Pro、iMac、Mac mini)において セッティングエディタのハイパフォーマンスグラフィックスオプション(「Display(ディスプレイ)」ペインにおける「Accelerate 3D Graphics(3Dグラフィックスの高速化)」)を有効化した場合に、VMware Graphics Serviceがクラッシュし、同時にシステムのクラッシュも引き起こされ得た問題を修正
  • セッティングエディタの「USB & Bluetooth(USBとBluetooth)」において、USBマスストレージデバイスの横にあるチェックボックスを選択した後に、実行中の仮想マシンを接続した後に、(当該仮想マシンが)一部のデバイスにアクセスする事ができなくなっていた問題を修正

当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータ、ホストOSは「macOS Mojave 10.14」以降(「macOS Catalina 10.15」を含む)となっています。Ver. 11.5.3にてサポートされていた「macOS High Sierra 10.13」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのOS X(macOS)のサポートも「10.14」〜「10.15」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、VMTN(VMware Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

「macOS 10.15.6」との互換性について

VMware Fusionでは現在、「macOS Catalina 10.15.6 Build 19G73」との互換性問題が確認されていると伝えられています。サポートフォーラムのスレッドには、一部のカーネル拡張(com.apple.security.sandbox)によって引き起こされ得るメモリリークに起因して、カーネルパニックが発生し得ると報告されており、現時点で完全に回避可能な対策は提示されておりません(定期的な仮想マシンのシャットダウン、ホストOSの再起動が勧められています)。今後の続報に御注意下さい。