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外付けHDDにインストールされたMac OS Xを、ParallelsのゲストOSとして起動
macOS(OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」を対象としたアップグレードリリースとして、米国時間2019年8月12日付にてGAリリースを迎えている「Parallels Desktop 15 for Mac」ですが、同版では ホストコンピュータに物理的に接続された外部ストレージをモノリシックな仮想ディスクとして認識させ、そこにインストールされたOSを ゲストOSとして起動させる事が可能となっています。当エントリでは、外部ディスクにインストールされた「OS X Lion(Mac OS X 10.7)」を、Parallels仮想マシンとして活用するための手順等を簡単に纏めてみたいと思います。
「Parallels Desktop for Mac」は、米国時間2007年2月27日付にてリリースされた「2.5 Build 3186」より、「Boot Camp Assistant」よって作成されたWindowsパーティションを Parallels仮想ディスクとして認識させ、そこにインストールされたWindowsを ゲストOSとして使用する事が可能となっています。Ver. 15では この機能が拡張され、プライマリストレージとは物理的な別ディスク(外部ディスク)にサポート対象となるオペレーティングシステムがインストールされている場合には、新規インストール時におけるイメージ選択の画面(「Installation Assistant(インストールアシスタント)」>「Install Windows or another OS from DVD or image file(DVD/イメージファイルから Windows/その他OSをインストール)」)に当該ディスク(OS)が表示され、そのままParallels仮想ディスクとして認識させる事が可能となっています。
↑新規インストール時におけるイメージ選択の画面に当該ディスク(OS)が表示
その後、アシスタントに沿って仮想マシンの名称やロケーションを設定して行けば、指定した階層にParallels仮想マシンのバンドルパッケージ(.pvm)が作成され、そのまま「Control Center(コントロールセンター)」に追加される事となります(「Virtual Machine Configuration(仮想マシン構成)」を通じて、仮想マシンの構成もカスタマイズ可能)。
↑外部ディスクにインストールされた「OS X Lion(Mac OS X 10.7)」を、Parallels仮想マシンとして起動。「OS X Lion(Mac OS X 10.7、ゲストOS)」on「Parallels Desktop 15 for Mac(15.1.3 Build 47255)」on「macOS Catalina 10.15.4(ホストOS)」
この機能で生じる制限事項
導入でも触れました通り、この機能はBoot Camp仮想マシンと同様のアプローチにて、物理ディスクを論理ディスク(仮想ディスク)として認識させています。従って、そこにインストールされているオペレーティングシステムをParallelsのゲストOSとして使用する場合には、Boot Camp仮想マシンと同様の制限事項が生じる事となります。
具体的には、スナップショットやロールバック等、ファイルシステムの一部にロックをかける機能がこれに該当し、物理ディスクであるが故に、仮想ディスクは容量固定(fix)で単一(monolithic)な設定で固定されます。また、スナップショットのノートを起点としたリンククローンを作成する事もできません。