「Parallels Desktop 17.1.2」リリース、Ubuntu 20.04.4/21.10との互換性を改善

Parallels International GmbHより米国時間2022年3月22日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop 17 for Mac 17.1.2 Build 51548(Parallels Desktop 17 Update 1 Hotfix 2)」がリリースされ、現在Parallelsによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「Parallels Desktop」>「Check for Updates…(更新をチェック…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含するマルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

Ubuntu 20.04.4/21.10との互換性を改善

Ver. 17を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス等が行われており、既存のUbuntu(ゲストOS)を「Ubuntu 20.04.4 LTS(Focal Fossa)」「Ubuntu 21.10(Impish Indri)」にアップグレードした後に、当該仮想マシンを起動する事ができないケースが確認されていた問題の修正が行われています。

Linuxが起動しない場合の暫定的な対処方法

当版に合わせて公開されたナレッジベースでは、Ubuntuを含むLinux(ゲストOS、ホストOS)をアップデートした後に、当該仮想マシンを起動する事ができない場合には、暫定的に以下の手順に従うように案内されています。

  1. Linux(ゲストOS)を実行
  2. 起動時に「esc」キーを押下
  3. ブートローダー(GNU GRUB(GRand Unified Bootloader))のスクリーンにおいて、「Advanced options for Ubuntu」を選択
  4. 旧版のLinuxカーネルを選択して「return」キーを押下

上記のプロセスを実行する事によって、システムによって保持されている旧版のLinuxカーネルを使用して起動する事が可能となります。

「Parallels Desktop 17.1.3」リリース(2022年5月27日に追記)

米国時間2022年5月26日付にて「Parallels Desktop 17 for Mac 17.1.3 Build 51565(Parallels Desktop 17 Update 1 Hotfix 3)」がリリースされました。当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善が行われています。

「Parallels Desktop 17.1.4」リリース(2022年6月4日に追記)

米国時間2022年6月2日付にて「Parallels Desktop 17 for Mac 17.1.4 Build 51567(Parallels Desktop 17 Update 1 Hotfix 4)」がリリースされました。当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善が行われています。

「Parallels Desktop 17.1.5」リリース(2022年11月11日に追記)

米国時間2022年11月10日付にて「Parallels Desktop 17 for Mac 17.1.5 Build 51577(Parallels Desktop 17 Update 1 Hotfix 5)」がリリースされました。当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善が行われており、一部特定状況下において、 Windows Update「KB5012170」のインストールに失敗するケースが確認されていた問題の修正が行われています。

「Windows 8.1」以前のサポートを終了へ

MicrosoftがレガシーなWindows OS(「Windows 2000」「Windows XP」「Windows Vista」「Windows 7」「Windows 8」「Windows 8.1」)のドライバー署名のサポートを停止したために、これらのOSのメンテナンス、及びセキュリティアップデートを受ける事ができなくなりました。

結果として「Parallels Desktop 17.1.5」は、前記のレガシーなWindowsに対して ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」を提供する(Ver. 17における)最後の版となります。

「Parallels Tools」をインストールしなくても、前記のレガシーなWindows(ゲストOS)をインストールして実行する事は可能ですが、Windows(ゲストOS)の自動インストール機能、Coherence(コヒーレンス)モード、グラフィックス、及びゲームアプリケーションのアクセラレーション、幾つかの共有、統合機能(共有フォルダー、共有アプリケーション、共有プロファイル等)が適切に機能しない(或いは満足のいくパフォーマンスを得る事ができない)状態になる事が想定されます。

これは、「Parallels Desktop for Mac App Store Edition 1.8.0」「Parallels Desktop 18.1.0」のリリース時にもに同様のアナウンスが発せられており、何れもセキュアでスムーズなユーザー体験を提供する「Windows 11」への移行が推奨されています。