「VMware Fusion 12.2.3」リリース、Unityモードの不具合を修正

VMware, Inc.より米国時間2022年3月10日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップデートリリースに相当する「VMware Fusion 12.2.3 Pro Build 19436697」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

Unity(ユニティ)モードにおいて、画面を記録する事ができなかった問題を修正

Ver. 12を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている当版では、Unity(ユニティ)モードにおいて、ウインドウ(スクリーン)のキャプチャー、或いは記録を行う事ができないケースが確認されていた問題が修正されています。

当版におけるシステム要件は、64bitのIntelプロセッサーを搭載したApple製コンピューター、ホストOSは「macOS Big Sur(macOS 11)」以降(「macOS Monterey(macOS 12)」を含む)となっています。Ver. 12.1.2までサポートされていた「macOS Catalina(macOS 10.15)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのmacOSのサポートも「11.0」〜「12.0」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、VMTN(VMware Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

Apple Siliconへの対応について

当版は Intelアーキテクチャーのみのサポートとなり、ARMベースのSoC(System on a Chip)「Apple Silicon(Apple M1)」には対応していません。「macOS Big Sur(macOS 11)」以降において実装されているバイナリトランスレーター「Rosetta 2」においても、Kernel Extension(カーネル拡張)、及びx86-64ベースの仮想マシン、仮想化ソフトウェアはサポートされないと伝えられています(公式ブログを通じて、「Apple M1」に向けた開発が進行中である事が明言され、既にTech Previewチャンネルから「VMware Fusion Tech Preview 21H1」もリリースされています)。

「VMware Workstation 16.2.3」について

VMwareからは、米国時間2022年3月3日付にて Windows/Linuxベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation Pro」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Workstation 16.2.3 Pro Build 19376536」もリリースされています。

Ver. 16を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、前版(VMware Workstation 16.2.2 Pro)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • ホストOSからゲストOSに対してコピーアンドペーストを行う際に、「Edit(編集)」メニューにおける「Paste(ペースト)」オプションが無効化され、当該オペレーションを実行する事ができないケースが確認されていた問題を修正(ローカル仮想マシンでは、Guest Isolationの仮想マシン設定において、ペーストオプションを有効化(或いは無効化)する事ができる。リモート仮想マシンでは、当該オプションはデフォルトにて常に有効化されている
  • 「RHEL 8.4(Red Hat Enterprise Linux 8.4、ホストOS)」において、「VMware Workstation 16.2.1 Pro」を起動する事ができなかった問題を修正(当該問題は、vmmon、及びvmnetカーネルモジュールをビルドする際に、コンパイルエラーが発生していた問題に起因していた)
  • 共有フォルダーを介して、ホストOSからゲストOSに対して多数の小さなファイルをコピーした場合に、「VMware Workstation Pro」がハングアップしていた問題を修正

その他にもVMwareからは、同日付にて Windows/Linuxベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation Player」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Workstation 16.2.3 Player Build 19376536」もリリースされており、同版では「VMware Workstation 16.2.3 Pro Build 19376536」と同様の、共有フォルダーを介したファイルコピー関連の修正が行われています。