「Linux Mint 19 Tara(GA版)」リリース

デフォルトのテーマを「Mint-Y」に切り替え。「macOS Mojave」を彷彿させるダークモード「Mint-Y-Dark」も

愛Linux Mint teamより現地時間2018年6月29日、Linuxディストリビューション「Linux Mint 19」のファーストリリースに相当する「Linux Mint 19(Tara、GA版)」がリリースされ、現在同チームによる公式ダウンロードページを通じて、x86-64、Intel x86(i386)を対象としたisoイメージが入手可能となっています(x86-64(Cinnamon) 約1.8GB。アーキテクチャ、デスクトップ環境別に6種のエディションが提供されており、インストールCDが、そのままLive CDとして利用可能となっています)。

コードネーム「Tara」として、「Ubuntu 18.04 LTS(Bionic Beaver)」をベースとする当版では、Linuxカーネルとして「Linux Kernel 4.15.0」、X.Org Serverとして「X.Org Server 1.19.6」が実装されている他、デフォルトのデスクトップ環境として「Cinnamon 3.8.0」「MATE 1.20.0」「Xfce 4.12.4」、ファイルマネージャとして「Nemo 3.8.3」、WebブラウザとしてMozilla Foundationによる「Firefox 60.0.2(Firefox Quantum)」、メールクライアントとして「Thunderbird 52.7.0」、オフィススイートとしてThe Document Foundationによる「LibreOffice 6.0.3」、グラフィックスソフトウェアとして「GIMP 2.8.22」が各々採用されています(LTS(Long Term Support)としてリリースされている当版では、2023年までのサポート期間が設けられています)。

この度リリースされた「Linux Mint 19」では、デフォルトのデスクトップテーマとして フラットでスクエアな次世代のテーマ「Mint-Y」が採用されています。また、同テーマのファミリーの一つとしてインストールされ、「Preferences(設定)」>「Theme(テーマ)」から切り替え可能なダークテーマ「Mint-Y-Dark」は、Appleによる次世代デスクトップオペレーティングシステムシステム「macOS Mojave」を彷彿させる重厚なテーマです(Ver. 18までのデフォルトテーマ「Mint-X」も、引き続きインストールされています)。

また、Welcomeスクリーン(ようこそ画面)、設定画面等が再デザインされる等、メジャーアップグレードに伴うインターフェイスの刷新が随所に施されています。

Cinnamonエディション

「Cinnamon 3.8」が実装された当ディションでは、ウインドウマネージャやアプレットに存在していたボトルネックの解消による 各種のパフォーマンス改善(アプリケーションの起動時間の短縮等)が実現されています。また、ファイル検索の改善として、検索処理の非同期実行、検索条件のワンクリック保存等が可能となっています。

MATEエディション

「MATE 1.20」が実装された当ディションでは、HiDPIディスプレイのサポートによって 動的な検出とスケーリングが可能となっています。また、ターミナルエミュレータ「MATE Terminal」において、背景画像の設定等が可能となっています

尚、Linux Mint teamからは Debianをベースとした「LMDE(Linux Mint Debian Edition)」も提供されており、こちらは英国時間2015年4月10日付にてリリースされた「LMDE 2 Betsy(Linux Mint Debian Edition 2 Betsy)」が現時点における最新版となります。また、次世代版に相当する「LMDE 3 Cindy(Linux Mint Debian Edition 3 Cindy)」の開発も行われています。