近年はオンラインで開催されているAppleによる世界開発者会議「WWDC 2025(Worldwide Developers Conference 2025)」において「iOS 26」「iPadOS 26」等と共に発表され、ガラスの光学的特性と流動性を組み合わせた新たなユーザーインターフェイス(統一された共通のビジュアルテーマ、デザイン言語)「Liquid Glass(リキッドグラス)」の実装等が予定されている、Appleによる次世代デスクトップオペレーティングシステム「macOS Tahoe(macOS 26)」ですが、米国時間2025年6月12日付にて公開されたParallelsによるサポートドキュメント(公式ナレッジベース)を通じて、同OSのBeta版(プライベートベータ)と「Parallels Desktop 20 for Mac(ホストOS、ゲストOS)」との互換性の現状に関して言及がなされていますので、その内容等を簡単に纏めてみたいと思います。
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「macOS Tahoe Beta」をホストOS、ゲストOSとした互換性の現状を報告
「Parallels Desktop 20 for Mac」は、米国時間2025年6月24日付にてリリースされた「Parallels Desktop 20.4.0(現行GA版)」の段階において、「macOS Tahoe Beta」をプライマリーOS(ホストOS)、ゲストOSとして正式にサポートしていません。プライマリーOS(ホストOS)としたプラットフォームで実行する事、及びゲストOSとして実行する事は可能ではあるものの、幾つかの問題点が確認されていると伝えられており、互換性の現状が以下の通りに纏められています。
「macOS Tahoe(macOS 26、Seed)」をプライマリーOS(ホストOS)として使用する場合
プロンプト(”Windows 11 Work Coherence Helper” is running in the background after it was closed)が表示され、「Do not Allow(許可しない)」をクリックすると、Coherence(コヒーレンス)モードが機能しなくなる場合がある
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
Windows(ゲストOS)において、「Apple Intelligence」の「Writing Tools(作文ツール)」が機能しない
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
Ubuntu(ゲストOS)、macOS(ゲストOS)間において、ファイルのドラッグアンドドロップがが機能しない
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
Windows(ゲストOS)において、共有ゲームパッドが機能しない
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
「macOS Sequoia(macOS 15、ホストOS)」においてサスペンドされたmacOS仮想マシンを「macOS Tahoe(macOS 26)」にアップグレードした後に、当該の仮想マシンが起動しない
現時点で回避方法はありません(調査中ですが、ホストコンピューター(Mac)を再起動する事によって解決する場合があります)。
「macOS Ventura(macOS 13、ゲストOS)」において、ダイナミックレゾリューションが機能しない
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
GUIクライアント(Parallels Desktop.app)のメニューバーアイコンが、ライト/ダークテーマの設定に関係なくグレーアウトされる
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
macOS仮想マシン(「macOS Sequoia(macOS 15)」「macOS Tahoe(macOS 26)」)に外付けドライブを接続した場合に、ゲストOSの「Finder」に当該のボリュームが表示されない
現時点で回避方法はありません(調査中です)。
「macOS Tahoe(macOS 26、Seed)」をゲストOSとして使用する場合
Apple siliconホストにおけるmacOS(ゲストOS)において、Appleアカウントにサインインする事ができない
当該の事象をAppleに報告済みです。
「macOS Tahoe(macOS 26、Seed)」をゲストOSとしてインストールする方法
Parallelsからは、米国時間2025年6月10日付にて公開されたサポートドキュメント(公式ナレッジベース)を通じて、「macOS Tahoe(macOS 26)」をゲストOSとしてインストールする方法も紹介されています。
Apple Developerから最新の「Xcode Beta Tools」と「macOS Tahoe(macOS 26)」のBeta版をダウンロードした後は、通常のmacOS(ゲストOS)と同様のプロセスにてインストールする事が可能となっており、ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」をインストールする事も可能となっています。
「macOS Tahoe(macOS 26)」のGAリリースに併せて、フルサポート(完全対応)を目指す
冒頭にリンクを示したナレッジベースドキュメントは、状況に応じて更新される可能性があるとの事です。また、シニアプロダクトマネージャーのKurt Schmucker氏が率いるParallelsエンジニアリングチームは、安定した信頼性の高いユーザーエクスペリエンスを実現するために「Parallels Desktop for Mac」と「macOS Tahoe(macOS 26)」のテストを継続しており、特に両者の間で生じた互換性問題、パフォーマンス上の懸念、或いは潜在的な競合を特定する事に注力しているとの事です。
Parallelsが定めた目標は、「Parallels Desktop for Mac」と「macOS Tahoe(macOS 26)」の完全な互換性を確保する事と定められており、問題があれば速やかに対処しつつ、必要なアップデートを迅速に提供して、「macOS Tahoe(macOS 26)」のGAリリース後、すぐに対応版(Parallels Desktop 21 for Mac)を提供する事ができるよう、開発に取り組んでいると伝えられています。