同時に、Ver. 5.2.30もリリース
Oracle Corporationより米国時間2019年5月13日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.0.8 Build 130520(VirtualBox 6.0 Maintenance Release 8)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約137.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。
Ver. 6.0を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.0.6 Build 130049」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- 仮想化コアの改善。保存された状態(スナップショット)からのリストアに、失敗するケースが確認させていた問題を修正
- ユーザインターフェイス関連の改善。新たな「Medium(メディア)」ウインドウ(Virtual Media Manager(仮想メディアマネージャー))において、ファイルのフルパスを表示
- マルチディスプレイ構成の仮想マシンにおいて発生し得た、マウスクリックのパススルーに関連した問題(左クリックでコンテキストメニューが開く等、マウスクリックが ゲストOSに対して正確に伝わらなかった問題等)を修正(「6.0.6 Build 130049」におけるリグレッション)
- グラフィックス関連の改善。グラフィックスコントローラを伴わない仮想マシンをパワーオフにした場合に、クラッシュするケースが確認されていた問題を修正
- API関連の改善。UUIDに関連して生じた他の仮想マシンとの設定のコンフリクトを処理するために、部分的な修正を適用(アクセス不可能として、仮想マシンに適切なフラグを立てるようになった)
- Windowsホストの共有フォルダにおいて、4096文字以上のパスをサポート
- 非デフォルトのビルド設定において発生し得た、カーネルモジュールのビルドの破損を修正(Linuxホスト、Ambroz Bizjak氏による貢献)
- デバッグビルド設定において発生し得た、カーネルモジュールのビルドの破損を修正(Linuxホスト、Ambroz Bizjak氏による貢献)
- 特定のケースにおいて見落とされていた、共有フォルダにおけるファイルサイズの増加を修正(Windowsゲストにおいて発生し得た問題)
- 「Linux Kernel 3.16.35」を伴うLinuxゲストにおいて、共有フォルダが機能しなかった問題を修正
- Linuxゲストにおいて、リードオンリーの共有フォルダが適切に機能しなかった問題を修正
- And many others…
その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 5.2)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.2.30 Build 130521(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 30)」もリリースされ、Solarisゲストにおいて発生し得た、VBoxClientからのエラーメッセージの修正等が行われています。