「VirtualBox 6.0.14」リリース、「macOS Catalina」との互換性を改善

「RHEL 7.7」「CentOS 7.7」「Oracle Linux 7.7」に対する互換性改善も

Oracle Corporationより米国時間2019年10月15日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.0.14 Build 133895(VirtualBox 6.0 Maintenance Release 14)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約132.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 6.0を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.0.12 Build 133076」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • 仮想化コアの改善。Intelホスト上の稀な状況下において、無効なゲストのステータスが引き起こされ得た、致命的なエラーを修正
  • 多数のプロセッサコアを搭載したシステムにおいて確認されていた、幾つかの問題を修正
  • オーディオ関連の改善。「AC’97(Audio Codec 97)」エミュレーションにてALSA(Advanced Linux Sound Architecture)セットアップを実行しているゲストに対して 更なる互換性を提供するために、VRM/VRA(Variable Rate Audio可変レートオーディオ)ビットチェックを緩和
  • USB関連の改善。Windowsホストにおいて、パススルーを対象としたデバイスキャプチャの正確性、及び信頼性を改善
  • ネットワーク関連の改善。UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)ゲストのネットワークアダプターに向けた、割り込みシグナルに関する潜在的な問題を修正
  • 「macOS Catalina 10.15(ホストOS)」にて頻繁に発生し得た、GUIの仮想マシンプロセス(VirtualBox VM)のクラッシュを修正
  • 「RHEL 7.7(Red Hat Enterprise Linux 7.7)」「CentOS 7.7」「Oracle Linux 7.7」 「RHEL 8.1 Beta(Red Hat Enterprise Linux 8.1 Beta)」において、ゲストOS拡張機能「Guest Additions 6.0.10 Build 132072」のコンパイルに失敗していた問題を修正
  • And many others…

VirtualBox関連ではその他にも、次世代版に相当する「Oracle VM VirtualBox 6.1」のテストリリース(パブリックベータ)も開始されており、当エントリ投稿時点において「6.1.0 Beta 1 Build 133315」が公開されています。