「VirtualBox 5.1.16」リリース

投稿者: | 2017-03-27

「Linux 4.11」「Windows 10」との互換性改善等

Oracle Corporationより米国時間2017年3月8日、マルチプラットフォームに対応したオープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.1.16 Build 113841(VirtualBox 5.1 Maintenance Release 16)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、OS X、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、及びPUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約89.8MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 5.1を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、パフォーマンス改善等が行われており、前版(5.1.14 Build 112924)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • デュアルモニタ処理が無効化されている場合に、MSR_IA32_SMM_MONITOR_CTL MSRにアクセスしなくなるべくした変更を適用(KVM(Kernel-based Virtual Machine)のバグを回避するための手法)
  • MSR(Model-specific Register、モデル固有レジスタ)に向けた「Intel VT-x(Intel Virtualization Technology)」をサポートしない旧世代のCPUにおける、一部特定のMSRのハンドリングを修正(「5.1.14 Build 112924」においても類似した修正項目がリストされていたが、それとは別の修正)
  • CPUID/HTTビットが設定されていないホストOSにおいて、「Virtual SMP(Virtual Symmetric Multiprocessing、仮想対称型マルチプロセッシング)」が有効化されたゲストOSで(スナップショットで)保存された状態をリストアした場合に、「VERR_SSM_LOAD_CPUID_MISMATCH」エラーが発生していた問題を修正
  • call gateエミュレーションにおけるバグを修正
  • FWAIT命令に関連した修正を適用
  • 一部特定状況下において、ゲストOSが散発的にハングアップするケースが確認されていた問題を修正
  • GUI関連の改善。一部特定のX11ホストにおいて、タスクバー、及びページャから ミニツールバーを非表示とする事が可能に
  • 環境設定(「VirtualBox」>「Preferences…(環境設定…)」)の「Network(ネットワーク)」>「Host-only Networks(ホストオンリーネットワーク)」>「DHCP server(DHCPサーバ)」のグローバル設定において、エラーのハンドリングを修正
  • マルチディスプレイ環境での、フルスクリーンモードに関連した修正を適用
  • ホストオンリーネットワークの改善。Microsoftによるデスクトップオペレーティングシステム「Windows 10(ホストOS)」における VirtualBoxのインストール時に、ホストオンリーアダプタを作成する事ができないケースが確認されていた問題を修正
  • NAT関連の改善。DHCPサーバにおいて発生し得た、二つの潜在的な問題(クラッシュ)を修正
  • ICH9(Intel I/O Controller Hub 9)関連の改善。PCIブリッジを対象として、プライマリバスの不正なイニシャライズを修正(「5.1.14 Build 112924」におけるリグレッション)
  • ストレージ関連の改善。「Windows 10」を対象として、LsiLogic関連の問題を修正
  • USB関連の改善。デバイス名の文字列に、無効な文字を含む特定のUSBデバイスを接続する事ができなくなっていた問題を修正(「5.0.18 Build 106667」におけるリグレッション)
  • USB/IPサポートを対象として、幾つかの修正を適用
  • VBoxSVC関連の改善。一部特定状況下において、シャットダウン時に別のクラッシュが発生するケースが確認されていた問題を修正
  • VBoxSVCのデバッグビルドにおいてて発生し得た、スタックオーバーフローを修正(Windowsホスト)
  • 仮想マシンフォーマットにおける標準規格「OVF(Open Virtualization Format)」関連の改善。VirtualBoxによって作成された「OVA(Open Virtualization Format Archive)」パッケージ(.ova)が 10基以上のネットワークアダプタを有している場合においても、インポートされたアプライアンスで10基までしか定義されていなかった問題を修正
  • 多数のディスクを有しているOVFアプライアンスを、適切にインポート、エクスポートする事ができないケースが確認されていた問題を修正
  • コマンドラインユーティリティ「VBoxManage」関連の改善。「modifyhd –resize」にて発生し得たリグレッション関連の問題を修正
  • rdesktop-vrdp関連の改善。ソースコードのtarボールを修正
  • Linuxインストーラ関連の改善。不必要にカーネルモジュールをリビルドしなくなるべくした改善を適用
  • .desktopファイル(デスクトップエントリファイル)に対して、GUIクライアント(Oracle VM VirtualBox Manager(Oracle VM VirtualBoxマネージャ))を開くためのアクションを追加(Linuxホスト)
  • 「Linux Kernel 4.11」において発生し得た、コンパイル関連の問題を修正(Linuxホスト、Linuxゲスト)
  • ゲストOS拡張機能「Guest Additions」関連の改善。vboxsfにFSモジュールのエイリアスを追加(Linux Additions)
  • 「Linux Kernel 4.10」において、共有フォルダのカーネルモジュールのコンパイルに対応(Linux Additions)
  • 「/etc/depmod.d」を伴わないディストリビューションにおいて、Linuxカーネルモジュールのオーバーライドルールを適切にインストール可能に(Linux Additions)
  • 3Dグラフィックスを含むグラフィックス関連の改善。「Windows 10(ゲストOS)」の最新ビルド(Build 14926)において3Dアクセラレーション(「Display(ディスプレイ)」>「Video(ビデオ)」>「Enable 3D Acceleration(3Dアクセラレーションを有効化)」)を無効化した場合に、クラッシュが発生するケースが確認されていた問題を修正(Windows Additions)

その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 5.0)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.0.34 Build 113845(VirtualBox 5.0 Maintenance Release 34)」もリリースされ、「Linux Kernel 4.11」に対する互換性改善等が行われています。