「VirtualBox 6.1.6」リリース、「Linux Kernel 5.6」をサポート

3Dグラフィックスに向けた機能強化も

Oracle Corporationより米国時間2020年4月14日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.1.6 Build 137129(VirtualBox 6.1 Maintenance Release 6)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約118.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 6.1を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.1.4 Build 136177」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • GUI関連の改善。視覚要素のアップデートを含む、複数の機能強化を適用
  • 3Dグラフィックスを含むグラフィックス関連の改善。VMSVGAグラフィックスアダプタを搭載したX11ゲストにおいて確認されていた、モニタのリサイズ、及びマルチディスプレイ(マルチモニタ)のハンドリングに関するバグを修正
  • 2D、及び3Dグラフィックスのアクセラレラレーション、及びレンダリングを強化
  • USB関連の改善。パフォーマンス、及び安定性の改善に向けた、複数の機能強化を適用
  • シリアルポートの改善。ホストのポートが表示されなくなった時のエラー処理を改善し、発生し得たハングアップを修正
  • コマンドラインユーティリティ「VBoxManage」関連の改善。「guestcontrol」オペレーションに向けて、複数の修正を適用
  • API関連の改善。Pythonバインディングにおける例外処理のバグを修正
  • クリップボード共有の改善。発生し得たクラッシュ、及びHTMLデータのサポートを含む複数の修正を包含
  • Linuxゲスト、ホストを対象として、「Linux Kernel 5.6」をサポート
  • And many others…

その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 6.0、Ver. 5.2)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.0.20 Build 137129(VirtualBox 6.0 Maintenance Release 20)」「Oracle VM VirtualBox 5.2.40 Build 137108(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 40)」もリリースされ、「6.1.6 Build 137129」と同様のUSB関連の改善等が行われています。