「VirtualBox 7.1.10」リリース、「Oracle Linux 9」で「UEK 8」をビルド可能に

Oracle Corporationより米国時間2025年6月3日、マルチプラットフォームに対応したオープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 7.1.10 Build 169112(Oracle VM VirtualBox 7 Update 1 Hotfix 10)」がリリースされ、プロジェクトサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS(Intel、Apple Silicon)、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリーパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(バイナリーとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています。尚、Linuxホストにおいて「VirtualBox」のリポジトリーを利用しているユーザーは、「Software Updater(ソフトウェアの更新)」からもアップデート可能となっています)。

「Linux kernel 6.15」をイニシャルサポートし、カーネルモジュールをコンパイル可能に

「VirtualBox 7.1」を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている「VirtualBox 7.1.10」では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、「VirtualBox 7.1.8」からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • コマンドラインユーティリティ「VBoxManage」関連の改善。Windowsホストにおいて「guestcontrol run」コマンドを実行した場合に、クラッシュするケースが確認されていた問題を修正
  • オーディオ関連の改善。Windowsホストにおいてサーバー仮想化ソリューション「Hyper-V」を有効化した場合に、当該の仮想マシンを再起動するまでサウンドが再生されなかった問題を修正
  • Windowsホストのインストーラーの改善。「Add or remove programs(プログラムの追加と削除)」ダイアログにおける複数のインストールエントリー、及びアップグレード関連の問題を修正
  • Linuxホスト関連の改善。「libdl.so」、及び「libpthread.so」ライブラリーが欠落している事に起因して、VMセレクタープロセスがクラッシュし、セグメンテーションフォールトが発生するケースが確認されていた問題を修正
  • ソースコードからVirtualBoxをビルドする際の依存関係として、既に8年前に廃止されているlibIDLを削除
  • Linuxホスト、Linuxゲスト双方において「Linux kernel 6.15」をイニシャルサポートし、カーネルモジュールをコンパイル可能に
  • Linux(ゲストOS)を対象として、「Linux kernel 6.16-RC0」をイニシャルサポート
  • 「Oracle Linux 9」において、「UEK 8(Unbreakable Enterprise Kernel 8)」カーネルモジュールをビルド可能に(Linuxホスト、Linuxゲスト)
  • RDP(Remote Desktop Protocol)関連の改善。RDPリモートセッションで、ゲストOSにクリップボードバッファをペーストする事ができなかった問題を修正
  • And many others…

システム要件について

「VirtualBox 7.1.10」におけるシステム要件は、64bitプロセッサーを搭載したApple製コンピューター、ホストOSはIntelホスト、Apple Siliconホスト共に「macOS Big Sur(macOS 11)」「macOS Monterey(macOS 12)」「macOS Ventura(macOS 13)」「macOS Sonoma(macOS 14)」となっています。「VirtualBox 7.0」にてサポートされていた「macOS Catalina(macOS 10.15)」は、対象外となりますので御注意下さい(macOSホストは「Universal 2 Binary」ではなく、各アーテクチャーに向けたバイナリー(OSX.dmg、macOSAArch64.dmg)が個別に提供されています)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、OTN(Oracle Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

「macOS Sequoia(macOS 15)」「macOS Tahoe(macOS 26)」の対応について

現時点において、Appleによるデスクトップオペレーティングシステム「macOS Sequoia(macOS 15)」、次世代デスクトップオペレーティングシステム「macOS Tahoe(macOS 26)」に対する対応について、公式なアナウンスはありません。ユーザーマニュアルにおけるサポート対象のホストOS、ゲストOSにも、同版はリストされていません。