「Ubuntu 21.10 Impish Indri」リリース、「GNOME 40」を実装

Canonical支援のUbuntu Foundationより英国時間2021年10月14日、Linuxディストリビューション「Ubuntu」の最新レギュラーリリースに相当する「Ubuntu 21.10(Impish Indri、GA版)」がリリースされ、現在Ubuntu Foundationによる公式ダウンロードページを通じて、x86-64(AMD64)、ARM64(for Raspberry Pi)を対象としたインストールイメージが入手可能となっています(Live CDを そのままインストールCDとして利用する事が可能となっています)。

FirefoxのSnapパッケージを提供

開発コードネーム「Impish Indri」として開発が進められていた当版では、デフォルトのWebブラウザ「Firefox」のSnapパッケージが提供されています。当版では 次のLTS(Long Term Support)に向けた移行措置として、従来までのdebパッケージも併せて提供されていますが、「Ubuntu 22.04 LTS」では Snap版に一本化される予定となっています(deb版のFirefoxも、2022年7月までのサポート期間中は、公式リポジトリーからアップデートを受ける事が可能となっています)。

また、NVIDIAのGPUドライバーが改善され、同ドライバーの使用時に ディスプレイサーバーとして「Wayland」を利用する事が可能となっている他、ユーザーインターフェイス関連では ライトモードとダークモードの中間テーマ(Linux Mintにおいて「Darker」と称されているテーマ)が廃止され、ライトモードかダークモードの2択となっています。

Linuxカーネル、公式フレーバー、日本語 Remix

GAリリース時において「Linux Kernel 5.13.0」を実装する Ver. 21.10では、当エントリにて紹介しているGNOME版の他に、デスクトップ環境、パッケージ構成等の異なる公式フレーバーとして、「Kubuntu 21.10(KDE Plasma)」「Xubuntu 21.10(Xfce)」「Lubuntu 21.10(LXQt) 」「Ubuntu MATE 21.10(MATE)」「Ubuntu Budgie 21.10(budgie-desktop)」等も併せてリリースされています(「Ubuntu Budgie 21.10」では、Raspberry Piに向けたインストールイメージが提供されています)。

通常版としてリリースされている当版では、2022年7月までの9ヶ月のサポート期間が設けられており、Ubuntu Japanese Teamからは、ライブ環境での日本語サポート、及び同チームによる追加パッケージ等を含む「Ubuntu 21.10 日本語 Remix」もリリースされています。

仮想マシンへのインストール

仮想マシンへのゲストOSとしてのインストールプロセスに大きな変更はありません。これまでにポストした記事を御参照下さい(「Ubuntu 20.10」を「Parallels Desktop 16」にインストール「Ubuntu 21.04」を「VMware Fusion 12」にインストール)。

仮想化ソフトウェア側で正式なサポートがアナウンスされるまでは、インストールプロセスの途中で進まなくなったり、インストールが完了しても、ゲストOS拡張機能が対応していないとフル機能を体験する事ができない等の状況もあり得る事を御了承下さい。