Parallels仮想マシンを Veertu仮想マシンとしてインポート

Parallels PVMを Veertu仮想マシンにコンバート

米Veertu IncによるmacOS(Mac OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Veertu」は、以国時間2016年2月10日付にてリリースされたアップデート相当のVer. 1.0.5より、各種仮想マシンイメージからのインポート機能が実装されています。当エントリでは、同機能を利用した Parallels仮想マシンからVeertu仮想マシンへのインポートプロセスの概要等を簡単に纏めてみたいと思います。

Veertuでは、2016年9月29日付にてリリースされたVer. 1.1.5の段階において、仮想マシンフォーマットにおける標準規格OVF(Open Virtualization Format)の OVA(Open Virtualization Format Archive)パッケージ(.ova)、VMware仮想ディスク(.vmdk)、Parallels仮想ディスク(.hdd、.hds)、rawディスクイメージからのインポートに対応しており、今回は Parallels仮想マシン(.pvm)にインストールされた「Windows 7 Enterprise Edition Service Pack 1(ゲストOS)」を「Veertu 2016 Business 1.1.6」の仮想マシンにインポートしてみました。

Veertuは、現時点において 仮想ディスクの未使用領域を削減する機能がありませんので、ディスク容量を抑えるために、事前にParallelsサイドでシュリンクしてからインポートしてみました(「Configure…(構成)」>「General(一般)」)。

インポート時の手順は、まず対象となる仮想マシン(ソースマシン)がシャットダウン状態である事を確認します(サスペンド状態では作業不可。ライブマイグレーションには非対応)。

続いてVeertuを起動して、仮想マシンリストの左上にある「+」ボタンをクリック。新規仮想マシン作成ウインドウ(Create New VM)が開いたら、中央の「Import existing vms」を選択し、「Next」をクリックします(リストに仮想マシンが一つも登録されていない状態では、起動時に新規仮想マシン作成ウインドウが自動で開きます)。

新規仮想マシン作成ウインドウ
↑「Veertu 2016 Business」における新規仮想マシン作成ウインドウ。中央の「Import existing vms」を選択し、「Next」へ

続いて表示されるウインドウにおいて、仮想マシン名の入力とソースマシンの選択を行います。この時には、ソースマシンを含むフォルダを選択した後に、右下の「Open」ボタンをクリックします(当該フォルダをダブルクリックで開くと、各仮想マシンがグレイアウト表示され、選択する事ができない状態となりますので御注意下さい。この詳細は、Veertuのサポートフォーラムでも紹介されています)。

続いて、インポート可能な仮想マシンの検出を伝えるダイアログボックスが表示されるので、「Continue」をクリックします。

インポート可能な仮想マシンの検出
↑インポート可能な仮想マシンの検出を伝えるダイアログボックスが表示されるので、「Continue」をクリック

ファイルブラウザを通じてソースマシンを選択した後に、続いて表示されたウインドウにおいて仮想マシン名と選択したソースマシンを確認。次のウインドウにおいてゲストOS、及びそのファミリーを確認します。

ゲストOS、ファミリーを確認
↑ゲストOS、及びそのファミリーを確認

確認した後に「Next」をクリックすると、コンバートが開始され、正しく終了すると、コンバート後の仮想マシンがVM Libraryに保存される事となります(デフォルトのロケーションパスは、「~/Library/Containers/com.veertu.Veertu/Data/VM Library/」)。

その後に、仮想マシンの構成一覧が表示されますので、ここで左下の「Customize」をクリックすると、セッティングエディタが開き、各種の設定を任意にカスタマイズする事が可能となります。

仮想マシン構成をカスタマイズ可能
↑セッティングエディタを通じて、仮想マシンの構成を任意にカスタマイズする事も可能

ゲストOS拡張機能「Guest Add-ons」をインストール

設定が完了したら、インポートされたVeertu仮想マシンを起動し、ゲストOS拡張機能「Veertu Guest Add-ons」をインストール(オートラン、或いは「Commands」>「Install Guest Add-ons」から、何れもGUIウィザードを通じてインストール可能)すれば、PVMからVeertuへの移行が完了となります。同ツールのインストール後には、マウスシンクロナイズやダイナミックレゾリューション、タイムシンクロナイズ等、各種の機能が利用可能となります。

尚、Veertu仮想マシンは、構成ファイルはプロパティリスト(.plist)、仮想ディスクはディスクイメージ(.img)にて構成されており、「Veertu Guest Add-ons」は「Windows Vista(ゲストOS)」以降を対象としてインストール可能となっています。

「Guest Add-ons」をインストール
↑「Windows Vista(ゲストOS)」以降を対象として、ゲストOS拡張機能「Veertu Guest Add-ons」をインストール可能