「Anka 3(3.0.0)」リリース、Apple M1(ARM)にて、Type 2の仮想化を提供

Veertu Incより米国時間2022年2月8日、macOS(OS X)ベースの仮想環境構築ツール「Anka」のアップグレードリリースに相当する「Anka 3.0.0」がリリースされ、現在Veertuによる公式ダウンロードページを通じて、英語版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

「macOS Monterey」をゲストOSとして実行可能

パブリックベータのステージをクリアし、GAステータスへと移行したアップグレード相当の当版では、機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、前版(Anka 2.5.4)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • Intel、Apple Silicon(Apple M1 chip)の両アーキテクチャー、及び各々のテストマシンにおいて構成される異種のAnkaビルド環境をセットアップ可能に(同一のAnka Build Cloud Controller、及びレジストリーパッケージは、両アーキテクチャーのmacOS(ゲストOS)テンプレート、タグ、ノー​​ドをサポートする)
  • 「Anka 3.0.0 for Apple Silicon」は、Intelパッケージと部分的に同等の機能性を備えている。一方では、CLI(コマンドラインインターフェイス)を変更して、「Anka 2」のユーザーがスムーズに使用する事ができるように、機能に微調整を適用
  • Apple M1 Mac(ARM)におけるAnka仮想マシン内でのビルドとテストのパフォーマンスは、Intelベースのそれよりも優れている(ベータユーザーからのフィードバックに基づく評価)
  • Apple M1 Mac(ARM)で実行されているAnka仮想マシンにおいて、AppleによるグラフィックスAPI「Metal」をネイティブサポート
  • ライセンス形態として、Apple M1 chipのパフォーマンス コア数を使用

ビジネスクラスの仮想化ソリューション「Anka」は、「macOS Monterey(macOS 12.0)」にて新たに実装されれた、Apple謹製の仮想化フレームワーク(Virtualization.framework)を使用して、Apple Silicon(Apple M1 chip) MacにおいてmacOS(ゲストOS)を作成、実行する事が可能な Type 2 ハイパーバイザーとして位置付けられています(ゲストOS(Anka仮想マシン)とホストOSの双方が、「macOS Monterey(macOS 12.0)」を実行している必要があります)。

また、macOS、iOS開発者を主たる対象とした、再現可能な同一の開発環境を作成、配布するためのツールとして、事前に構成されたVMテンプレートから、オンデマンドインスタンスをプロビジョニング可能とし、ローカルビルド、テストの実行、及び生産性の向上等を支援します。

構成ツールとして、Macのプライベートクラウドに隔離された仮想環境を構築、管理するための「Anka Build」、展開、実行するための「Anka Run」の2種のアプリケーションパッケージが提供されており、何れもCLI(コマンドラインインターフェイス)を通じて実行可能となっています(ウインドウマネージャーにてGUIを制御します)。