「Parallels Desktop Lite 1.1.0」リリース

「Parallels Desktop for Mac」の機能限定版が、日本のMac App Storeに初登場

Parallels International GmbHより米国時間2017年3月4日、macOS(OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop Lite」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop Lite 1.1.0 Build 19626」がリリースされ、現在Mac App Storeを通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリパッケージが入手可能となっています(app 約231MB。Mac App Storeのライセンスが適用されます)。

Ver. 1を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善が行われている他、一部のモダンオペレーティングシステムを対象とした互換性改善が行われています。尚、「Parallels Desktop Lite」は、米国時間2016年6月23日より、米国、欧州のMac App Storeを通じて配信が開始されており(当時の版は、Ver. 1.0.0)、この度リリースされたVer. 1.1.0が 最初のリリースではありません。

hypervisor.frameworkを使用し、サンドボックスモデルに対応

先にリリースされたVeertu等と同様に、「OS X Yosemite(OS X 10.10)」より実装された、Appleによる「hypervisor.framework」をコアとし、OS Xのサンドボックス内で動作する「Parallels Desktop Lite」は、macOS(Mac OS X)、各種Linuxディストリビューション、及びクラウドライブラリからダウンロード可能な仮想アプラインス(Chrome OS、Ubuntu、Fedora、CentOS、Debian等)をゲストOSとしてインストール実行可能となっています(基本機能は 無償にてダウンロード可能なフリーソフトとして提供されていますが、アプリ内課金によるアップグレード(サブスクリプション)にて「Windows XP」〜「Windows 10」のインストール実行(要Parallelsアカウント)、及びISOイメージ(或いはUSB、DVDドライブ)からのカスタムインストール等にも対応します)。

また、Business、Pro、Standard各エディションと同様の シームレスな統合機能等が実装され、これには、Windows(ゲストOS)アプリケーションにおけるMacジェスチャーの使用、タイムシンクロナイス、透過的なマウスシンクロナイズ、ゲストOS、ホストOS間におけるフォーマットされたテキストのコピーアンドペースト、ファイルのドラッグアンドドロップ、位置情報の共有、共有フォルダ、クップボード共有、Webリンク共有、Smart Mount(スマートマウント)、リアルタイムでの仮想ディスクの縮減、Thunderboltデバイスのサポート、トラベルモード、共有プロファイル(Desktop(デスクトップ)、Documents(書類)、Downloads(ダウンロード)等)、スナップショット、ダイナミックレゾリューション、3Dグラフィックスのアクセラレーション(「DirectX 10.1」まで)、ドライバレスプリンティング(プリンタ共有)等が含まれています。

一方で 制限された機能が幾つか存在し、その中には Coherence(コヒーレンス)モード、Boot Camp起動、ゲストOSアプリケーションの共有、ファイルのリバース共有、ストレージ共有(iCludドライブ、Googleドライブ、DropBox)、Webリンク共有、物理PC(実機)からのマイグレーション機能、ブリッジネットワーク、オートポーズ(自動一時停止)等が含まれています(ブリッジネットワークは、サンドボックスモデルによる制限から実装する事が叶いません)。

当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータ、ホストOSは「OS X El Capitan(OS X 10.11.5)」以降(「macOS Sierra 10.12」を含む)となっています(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「10.7 Lion」〜「10.12 Sierra」となります)。