ZFS on Mac(Zettabyte File System)

米Sun Microsystems支援のOpenSolaris Projectより開発、提供等が行われていた、128bitアドレッシングに対応したオープンソースの分散ファイルシステム。Solaris、OpenIndiana(OpenSolaris)を主要なプラットフォームとした採用実績を有している他、2007年4月上旬には「FreeBSD」に対する移植完了もアナウンスされており、「CDDL 1.0(Common Development and Distribution License 1.0)」に準拠したソースコードが公開されている。

128bitアドレッシングによる広大なディスクリソースの管理を実現

高いスケーラビリティや可用性等を主要な特徴としており、フォールトトレラントのコンセプトに追従した耐障害性、データ保護を司る諸機能の実装による信頼性や保守性等に関するアドバンテージを有している。

主たる特徴として、128bitアドレッシングによる広大なディスクリソースの管理により、小容量ファイルの効率的な処理、保管(配置)等を実現している他、タスクの自動化によるファイルシステム管理の簡素化や、ファイルシステム間におけるリソース共有等が齎す稼働率の向上(システムのダウンタイムの短縮)、目的データへのアクセスの高速化等を実現している。

※128bitファイルシステムが扱えるアドレス空間では、2^128の数値を管理する事が可能となっている(「2^128=3.40282367*10^38」のアドレス空間を管理可能)。

また、全てのデータに64bitのチェックサムを付加する事によって保存データの整合性を確保すると共に、エラー発生時における各種データの自動復旧もサポート等、保全性の向上を実現している他、ホットスペア(ホットスタンバイ)によるコンピュータシステムの多重化等を実現可能とする、「Hot Spares for ZFS Storage Pool Devices」も実装している。

論理的なボリューム管理を実現するストレージ仮想化(ストレージプール)にも対応

ストレージ管理においては、複数のディスク装置から構成されるストレージ仮想化(ストレージプール)の概念を有する事によって、論理的なボリューム管理を実現しており、適宜に物理ドライブを追加する事によって、容易にファイルシステムを拡張可能としている。

また、アクティブなZFS領域のクローン、置換等を許容する「ZFS Clone Promotion」や、「RAID 6」に相当する拡張されたデータ保護機能を提供する「Double Parity RAIDZ」を実装する他、全てのDescendentファイルシステムに対する再帰的なスナップショットの自動生成を可能とする「Recursive Snapshots」も実装しており、ファイルシステムにおける任意のステータスをスナップショット(ブランチスナップショット)として保存可能としている。

過去にはMac OS Xへのポーティングも視野に入れていたが

Mac OS Xでの実装に関しては、Appleによるオープンソースポータル「Mac OS forge」にて活動していた「ZFS Porting Project(ZFS移植プロジェクト)」において、「Mac OS X 10.5 Leopard」への実装を目指した移植作業が行われ、ADC(Apple Developer Connection)を通じて各種成果物(「ZFS Beta Seed」等)のシード等も行われていた(2007年10月上旬には、Read/Write機能等を実装したプレリリースビルド「ZFS Read/Write Developer Preview 1.1 for Leopard(ZFS on Mac OS X Preview 1.1)」のシードも行われた)。

その後、米国時間2007年10月26日付にてリリースされた「Mac OS X 10.5 Leopard」においてリードオンリー(読み取り専用)での対応が行われた後、サーバーオペレーティングシステム「Mac OS X Server 10.6 Snow Leopard」ではシステム標準での対応予定がアナウンスされたが、実現するには至らなかった。

プロジェクトの停止から「OpenZFS on OS X(zfs-macOS)」への移行

米国時間2009年10月23日付にて、Mac OS forgeにおける当該プロジェクトの停止と各種関連リソースの削除等が発表された(この発表に伴い、メーリングリストは閉鎖され、ソースリポジトリーも削除された)。

その後は、Appleからの公式な支援は受けずに、プロジェクト自体をGoogle Codeにホスティングを移して「MacZFS」として開発を継続していたが、こちらも2013年半ばに活動を終了した。現在は、GitHubにおいて「OpenZFS on OS X(zfs-macOS)」として活動を継続している(最終更新日 2025年12月21日)。