「VMware Workstation Tech Preview 20H1」リリース

Windows Hypervisor Platformをサポートし、Hyper-Vと共存可能に

Dell TechnologiesグループのVMwareより米国時間2020年1月21日、開発過程にある 次世代デスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation Tech Preview(for Windows)」の最新プレビュー版(パブリックベータ「Workstation 2020 TP(January)」)に相当する「VMware Workstation Pro Tech Preview 20H1 Build 15488306(e.x.p. 15488306 Jun)」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページを通じて、英語版のバイナリパッケージが入手可能となっています(exe 約558.01MB。当版は、現時点では開発過程にあるプレビュー版に相当します。何れの機能も正式なサポートを受ける事はできませんので、試用する場合には御注意下さい。バージョン表記は、現時点では暫定的に付されているものです。今後の開発過程において、正式なバージョン番号が決定されます)。

次世代版のテスト、評価等を主目的としたプレビュー版として位置付けられている当版では、機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス等が行われており、主な特徴として、以下の項目等が示されています(「15.5.1 Build 15018445」からの主な変更点となります)。

次世代版のテスト、評価等を主目的としたプレビュー版として位置付けられている当版では、新たにMicrosoftによるWindows Hypervisor Platform APIがサポートされ、「Windows 10(ホストOS)」において Hyper-V機能、或いはVBS(Virtualization-based Security)が有効化されている場合においても、「VMware Workstation Pro」を通じて VMware仮想マシンを実行する事が可能となりました。

また、この改善によって、Device Guard(デバイスガード)、Credential Guard(クレデンシャルガード)、WSL(Windows Subsystem for Linux)サービスと共存可能になっています。

システム要件と、Tech Previewの展開について

当版におけるシステム要件は、Intel Haswell以降、AMD Bulldozer以降のプロセッサを搭載したコンピュータ、ホストOSは「Windows 10 20H1(Window 10 Insider Preview )」以降(最小ビルド番号は「Build 19041」)となっています(ゲストOSとしてのWindowsのサポートは「Windows XP」〜「Windows 10」となります)。

VMware Workstationは毎年、春から初夏にかけてTech Previewをリリースし、そこからGA版のビルドをリリースしていますが、今年からそのアプローチを変え、年間を通じて複数のTech Previewのブランチを構築して、アップデート(テストリリース)を継続して行くとの事です。

この度リリースされた「Tech Preview 20H1 Build 15488306」は その最初のリリースに相当し、現在提供されているGA版(Ver. 15.5)とは別のブランチとして開発が進められています(プレビュー版に相当するため、安定性は保障されず、サポートを受ける事もできません。また、各版において試用期間も定められていますので御注意下さい)。尚、両版を同一システムにインストールする事はできませんので御注意下さい(事前に、Ver. 15.5のアンインストールが必要となります))。

「VMware Workstation Pro Tech Preview 20H1 Build 15679048」について(2020年2月27日に追記)

「Tech Preview 20H1 Build 15488306」に引き続き、米国時間2020年2月26日付にて「VMware Workstation Pro Tech Preview 20H1 Build 15679048(e.x.p. 15679048 Jun)」がリリースされました。当版では、VMware Workstationが Intel CPU Skylake以降を搭載し、Hyper-V/Host VBSが有効化されたホストシステムにおいて実行されている場合に、仮想マシンがクラッシュするケースが確認されていた問題の修正が行われています。

GA版のリリース前に、更にTech Preview版が公開されるようでしたら、引き続きこのエントリに追記していきたいと考えております。