vmrun、プリンタ共有関連の改善等を含む メンテナンスアップデート
Dell TechnologiesグループのVMwareより米国時間2017年3月9日、macOS(OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップデートリリースに相当する「VMware Fusion 8.5.4 Build 5115894」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデータ(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリパッケージが入手可能となっています(dmg 約467.1MB)。
Ver. 8.5を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、前版(「8.5.3 Build 4696910」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- コマンドラインユーティリティ「vmrun」関連の改善。macOS(ゲストOS)において幾つかのオペレーションを実行するために「vmrun runProgramInGuest/copyFileFromHostToGuest/listProcessesInGuest」等のコマンドを使用した場合に、エラー(Error: Authentication failure or insufficient permissions in guest operating system)を伴い、失敗していた問題を修正(以降に同じコマンドを実行した場合には、別のエラーメッセージ(Error: Invalid user name or password for the guest OS)が発生していた)
- 「RHEL 7.3(Red Hat Enterprise Linux 7.3、ゲストOS)」に対して共有フォルダを追加(或いは有効化)した後に、仮想マシンの「/mnt/hgfs」ディレクトリにおいて、追加された共有フォルダを利用する事ができなかった問題を修正
- ゲストOSにおいてアクティブFTPを実行した場合に、「vmnat.exe」プロセスが ホストOSにおいて新たなTCPポートを消費していた問題を修正。同プロセスは、FTPセッションを閉じた場合においても、当該ポートをリリースしていなかった
- ホストOSにおけるデフォルトプリンタ、及び構成されている全てのプリンタを ゲストOSにおいて自動的にピックアップ可能なドライバレスプリンティング(プリンタ共有、ThinPrint)機能が、ゲストOS拡張機能「VMware Tools 10.0.10(for Windows)」がインストールされた「Windows XP(ゲストOS)」において、適切に機能していなかった問題を修正(「VMware Tools 10.0.10」がインストールされた「Windows XP(ゲストOS)」を使用した場合に、ThinPrintテクノロジを通じて ゲストOSに対してマップされる筈のホストOSプリンタが、ゲストOSにおいて表示されなかった)。この問題は「VMware Tools 10.0.12」を新規にクリーンインストールする事によって解決する。Ver. 10.0.10からVer. 10.0.12にアップデートインストールしても解決しないので注意が必要
当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータ、ホストOSは「OS X Mavericks(OS X 10.9)」以降(「macOS Sierra 10.12」を含む)となっています。Ver. 7.0にてサポートされていた「OS X Mountain Lion(OS X 10.8.5)」は、対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのOS X(macOS)のサポートも「10.9」〜「10.12」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、VMTN(VMware Technology Network)等を通じて確認可能となっています。