「VirtualBox 6.1.4」リリース、「macOS Catalina 10.15.2」との互換性を改善

「Linux Kernel 5.5(ゲストOS)」のサポートも

Oracle Corporationより米国時間2020年2月19日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.1.4 Build 136177(VirtualBox 6.1 Maintenance Release 4)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、macOS、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約124.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 6.1を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「6.1.2 Build 135662」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • 仮想化コアの改善。Intelプロセッサを搭載したホストコンピュータにおいて稀に致命的なエラーが引き起こされ得た、ICEBPインストラクションに関連した問題を修正(「6.1.0 Build 135406」におけるリグレッション)
  • 「macOS Catalina 10.15(ゲストOS)」をVer. 10.15.2以降にアップデートした後に、同ゲストOSを起動する事ができなかった(起動時にフリーズしていた)問題を修正
  • GUI、及びQtトランスレーションタグに向けて、新しいNLS(Native Language Support)との統合とバグフィックスを包含
  • USB関連の改善。xHCI(eXtensible Host Controller Interface)に向けて、仮想マシンに対するアイソクロナス転送を修正
  • シリアル関連の改善。受信キューがフラッシュされた場合に、古いデータを受信する事がないように、バッファ処理を修正
  • Windowsホストにおいて、シリアルポートのパススルーのハンドリングを改善
  • コマンドラインユーティリティ「VBoxManage」関連の改善。「modifyvm」コマンドを対象として、古い「–clipboard」オプションをリストア
  • 鍛錬されたランタイムを使用して必要な資格をリクエストしつつ、VirtualBoxVM(実行可能ファイル)の移動をも必要とする、最新の公証ルールを満たすべくした改善を適用(macOSホスト)
  • ユーザ空間で稼働するファイルシステムプログラムを「osxfuse 3.10.4」にアップデート
  • Windowsホストにおいて、インストーラのイタリアンロケールをアップデート
  • And many others…

その他にもOracleからは、米国時間2020年2月21日付にて旧版(Ver. 6.0、Ver. 5.2)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 6.0.18 Build 136238(VirtualBox 6.0 Maintenance Release 18)」「Oracle VM VirtualBox 5.2.38 Build 136252(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 38)」もリリースされ、「6.1.4 Build 136177」と同様の「Linux Kernel 5.5(ゲストOS)」のサポート等が行われています。