MacBook Proにおけるバッテリー消費の問題も修正
Dell TechnologiesグループのVMwareより米国時間2018年8月14日、macOS(OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップデートリリースに相当する「VMware Fusion 10.1.3 Build 9472307」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデータ(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリパッケージが入手可能となっています(dmg 約444.07MB)。
Ver. 10を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、前版(「10.1.2 Build 8502123」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- セキュリティ関連の改善。OpenSSLライブラリの版を「openssl-1.0.2o」にアップデート
- Intelプロセッサにおいて、投機的な実行(L1TF(L1 Terminal Fault))が行われ得た脆弱性を修正
- GUIクライアント(VMware Fusion.app)の終了時に、ホストOSからBluetoothデバイス(キーボード、マウス等)の接続が解除され得た(場合によっては再接続されていた)問題を修正
- iGPU(integrated GPU)、dGPU(discrete GPU)を搭載したMacBook Proにおいて、3Dグラフィックスのアクセラレーション(「Display(ディスプレイ)」>「Accelerate 3D Graphics(3Dグラフィックスの高速化)」)が有効化された仮想マシン(ゲストOSとして「Windows 8」「Windows 10」)をパワーオンにした場合に、よりハイパフォーマンスなdGPUに切り替えられ、バッテリー消費量の増大に繋がっていた問題を修正
- ネットワークアダプタとしてNATを指定した場合に(「Removable Device(リムーバブルデバイス)」>「Network Adapter(ネットワークアダプタ)」)、ネットワーク接続が失われるケースが確認されていた問題を修正
2項目の脆弱性に対しては、The Common Vulnerabilities and Exposures project(cve.mitre.org)から「CVE-2018-3615(L1 Terminal Fault – SGX)」「CVE-2018-3620(L1 Terminal Fault – OS)」「CVE-2018-3646(L1 Terminal Fault – VMM)」の共通脆弱性識別子が各々割り当てられています。
また、VMTN(VMware Technology Network)では、「macOS Mojave 10.14」のサポートを中心とした「VMware Fusion Technology Preview 2018」のテストリリース(パブリックベータ)も行われています。