「VMware Fusion 13.6.1」リリース、「Windows 11 24H2」との互換性を改善

VMware by Broadcomより米国時間2024年10月10日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のアップデートリリースに相当する「VMware Fusion 13.6.1 Pro Build 24319021(VMware Fusion 13 Update 6 Hotfix 1)」がリリースされ、VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む13言語リソースを包含するマルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています(x86-64、ARM64両アーキテクチャーにおいてネイティブ実行可能な「Universal 2 Binary」としてビルドされています)。

「Get Windows from Microsoft」オプションを使用して「Windows 11 for ARM 24H2(ゲストOS)」をインストール可能に

「VMware Fusion 13.6」を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている「VMware Fusion 13.6.1」では、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、「VMware Fusion 13.6.0」からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • 「Get Windows from Microsoft(MicrosoftからWindowsを取得)」オプションを使用して「Windows 11 for ARM 24H2(ゲストOS)」をインストールした場合に、ブランクスクリーンが表示され、インストールに失敗していた問題を修正。この問題は、ゲストOSのインストールプロセスにおいて作成されたISOファイルに含まれるVMware SVGAビデオドライバーの読み込み中に問題が発生したために生じていた。ゲストOSのインストール後にVMware SVGAビデオドライバーを構成するためには、必ずゲストOS拡張機能「VMware Tools」をインストールする必要がある
  • Windows 11242 ISOイメージから新規に仮想マシンを作成した場合に、「Windows 11 24H2」が正しく認識されず、代わりに「Windows Server 2025」と誤認識されていた問題を修正
  • Boot CampパーティションにインストールされているOSをゲストOSとしてインポートした場合、或いはBoot Campベースの仮想マシンを作成した場合に、仮想ディスクが破損しているといったエラーが発生して、当該のプロセスが失敗するケースが確認されていた問題を修正。この問題は、主にセクターサイズが4096バイトの4Kセクター(4Kn)のディスクに構成されたBoot Campパーティションを仮想ディスクにコンバートしようとした場合に発生していた
  • スクリーンリーダー「VoiceOver」が有効化されたMacにおいて作成された仮想マシンが、「macOS Sonoma(macOS 14)」以降においてランダムにシャットダウンしていた問題を修正。この問題では、「macOS Sonoma(macOS 14)」以降において、スクリーンリーダー「VoiceOver」が有効化された仮想マシンの電源をオンにしようとした場合に、コンソールにエラーメッセージ(The application with bundle ID com.vmware.vmware-vmx is running setugid(), which is not allowed. Exiting.)」が表示され、当該の仮想マシンがランダムにシャットダウンしていた。尚、「macOS 14.7(macOS Sonoma)」「macOS Sequoia(macOS 15)」にアップデート(アップグレード)すると、この問題は発生しなくなる

レガシーなゲストOSを対象とした「VMware Tools」の対応について

米国時間2024年9月3日付にてリリースされた「VMware Fusion 13.6.0」以降では、レガシーなゲストOSを対象としたゲストOS拡張機能「VMware Tools」のISOイメージをデフォルトにて同梱しなくなっています。これらのISOイメージに対しては、別途に公式サイトから手動でダウンロードするためのリンクが提供されています。

システム要件について

「VMware Fusion 13.6.1」におけるシステム要件は、64bitプロセッサーを搭載したApple製コンピューター、ホストOSは「macOS Ventura(macOS 13)」以降(「macOS Sequoia(macOS 15)」を含む)となっています。「VMware Fusion 13.5.2」にてサポートされていた「macOS Monterey(macOS 12)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのmacOSのサポートも「macOS Ventura(macOS 13)」〜「macOS Sequoia(macOS 15)」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、VMware Cloud Foundation Communities等を通じて確認可能となっています。

「VMware Workstation 17.6.1」について

その他にもVMwareからは、米国時間2024年10月10日付にて Windows/Linuxベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Workstation 17.6.1 Pro Build 24319023」「VMware Workstation 17.6.1 Player Build 24319023」もリリースされています。

「VMware Workstation 17.6」を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている「VMware Workstation 17.6.1」では、「VMware Fusion 13.6.1」と同様の新規仮想マシン作成事に「Windows 11 24H2」が正しく認識されず、代わりに「Windows Server 2025」と誤認識されていた問題の修正、英語以外のホストシステムに対して「VMware Workstation 17.6」をインストール、アップグレードする事ができなかった問題の修正等が行われています。