「VMware Fusion 12.2.5」リリース、「CVE-2022-31705」の脆弱性を修正

現行GA版においては、米国時間2022年11月18日付にて「VMware Fusion 13.0.0」もリリースされていますが、今回は 旧版(Ver. 12.0)を対象とした更新情報となります。

米Broadcom傘下のVMware, Inc.より米国時間2022年12月13日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Fusion 12.2.5 Pro Build 20904517」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「VMware Fusion」>「Check for Updates…(更新の確認…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

アウトオブバンド(範囲外)の書き込みの脆弱性を修正

Ver. 12を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、主としてセキュリティ関連の修正が行われており、ヒープのアウトオブバンド(範囲外)の書き込みの脆弱性が修正されています(The Common Vulnerabilities and Exposures project(cve.mitre.org)は「CVE-2022-31705」、VMwareセキュリティアドバイザリは「VMSA-2022-0033(Critical)」の共通脆弱性識別子を各々割り当て)。

当版におけるシステム要件は、64bitのIntelプロセッサーを搭載したApple製コンピューター、ホストOSは「macOS Big Sur(macOS 11)」「macOS Monterey(macOS 12)」となっています。Ver. 12.1.2までサポートされていた「macOS Catalina(macOS 10.15)」は 対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのmacOSのサポートも「11.0」〜「12.0」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、VMTN(VMware Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

「VMware Fusion 12」のサポート期間

「VMware Fusion 12」は「VMware Fusion 13」のリリースを1年延期した事に伴い、当初の予定を延長して、2022年3月31日までのサポート期間が設定されています。

Apple Siliconへの対応について

当版は Intelアーキテクチャーのみのサポートとなり、ARMベースのSoC(System on a Chip)「Apple Silicon(Apple M1、Apple M2 Chip)」には対応していません。「macOS Big Sur(macOS 11)」以降において実装されているバイナリトランスレーター「Rosetta 2」においても、Kernel Extension(カーネル拡張)、及びx86-64ベースの仮想マシン、仮想化ソフトウェアはサポートされないと伝えられています(「Apple Silicon(Apple M1、Apple M2 Chip)」に対しては、「VMware Fusion 13」以降での対応となります)。

「VMware Workstation 16.2.5」について

その他にもVMwareからは、米国時間2022年12月13日付にて Windows/Linuxベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Workstation Pro」のメンテナンスアップデートに相当する「VMware Workstation 16.2.5 Pro Build 20904516」「VMware Workstation 16.2.5 Player Build 20904516」もリリースされています。

Ver. 16を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、「VMware Fusion 12.2.5」と同様のセキュリティ関連の修正 (CVE-2022-31705)、及び種々のバグフィックスが行われています。