「Linux Kernel 4.15」のサポート等
Oracle Corporationより米国時間2018年2月27日、マルチプラットフォームに対応したオープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.2.8 Build 121009(VirtualBox 5.2 Maintenance Release 8)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、OS X、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、及びPUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約91.0MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。
Ver. 5.2を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、パフォーマンス改善等が行われており、前版(「5.2.6 Build 120293」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。
- ゲストOSに対して、FSGSBASE、PCID、INVPCID CPUの機能を追加
- 適切なページフレームベースを検出する事によって、EMM386関連の問題を修正
- GUIクライアント(Oracle VM VirtualBox Manager(Oracle VM VirtualBoxマネージャ))の改善。HiDPIスクリーンにおいて、コンソールウインドウのサイズを変更した後に、同ウインドウのジャンプや微小な自動リサイズを防ぐべくした改善を適用(Linuxゲスト)
- wm_class機能によって引き起こされ得た、Samless(シームレス)モードにおけるリグレッションを修正(Linuxゲスト)
- コミュニティサイトによるダウンロードページのURLをhttpsに切り替え
- 「New Virtual Machine Wizard(新規仮想マシンウィザード)」を開いた時に、GUIクライアントがクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
- オーディオ関連の改善。複数の仮想マシンが動作している場合に、ホストOS上のPulseAudioミキサーにおいて、レコーディングソースを識別する事が可能に
- DirectSoundバックエンドに向けて、種々の修正を適用
- ビデオレコーディング関連の改善。更なるファイルシークサポートの追加、及び特定のプレーヤー(Firefox等)にて録音されたファイルの再生に関する問題を修正
- Windows(ゲストOS)のサラウンド設定を対象として、種々の修正を適用
- HDA(High Definition Audio)エミュレーションを対象として、種々の修正を適用
- And many ohers…
その他にもOracleからは、同日付にて旧版(Ver. 5.1)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.1.34 Build 121010(VirtualBox 5.1 Maintenance Release 34)」もリリースされ、「5.2.8 Build 121009」と同様のHDAエミュレーションの改善等が行われています。