「Parallels Desktop 13.3.1」リリース、「Ubuntu 18.04」をサポート

「Windows 10」「macOS High Sierra」に対する互換性改善も

Parallels International GmbHより米国時間2018年5月23日、macOS(OS X)ベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop 13 for Mac 13.3.1 Build 43365(Parallels Desktop 13 Update 3 Hotfix 1)」がリリースされ、現在Parallelsによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデータ(「Parallels Desktop」>「Check for Updates…(更新をチェック…)」)を通じて、日本語含む複数言語リソースを包含する マルチリンガル版のバイナリパッケージが入手可能となっています(dmg 約252MB)。

Ver. 13を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている当版では、機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、及びバグフィックス等が行われており、前版(「13.3.0 Build 43321」)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • テクニカルデータレポートに対して、スクリーンショット、及びその他のファイルを添付可能に
  • MacBookのLid(蓋)を閉開した後に、仮想マシンにおいてサウンドが再生されなかった問題を修正
  • セッティングエディタにおける「Options(オプション)」>「Startup and Shutdown(スタートアップとシャットダウン)」「Always ready in background(常にバックグラウンドで待機)」オプションが有効化された状態で仮想マシンを起動した場合に、スクリーンリフレッシュレートが低くなっていた問題を修正
  • ホストOSのDockからゲストOSアプリケーションを起動した後に、「arallels Desktop Control Center(arallels Desktopコントロールセンター)」が 表示されていた問題を修正
  • Windowsサポートの改善。Microsoftによるデスクトップオペレーティングシステム「Windows 10」を伴うBoot Camp仮想マシンに、ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」をインストールする事ができないケースが確認されていた問題を修正
  • Windows(ゲストOS)と共有されているiCloudにおいて、アプリケーション関連フォルダが表示されないケースが確認されていた問題を修正
  • 「Microsoft Visual Studio 2013」から起動したアプリケーションのアイコンが、macOS(ホストOS)のDockに表示されなかった問題を修正
  • 「Microsoft Word 2011 for Mac」で、doc/docxファイルを Cドライブにリードオンリーモードで保存していた問題を修正
  • 仮想マシンに対して、セカンドディスクとしてBoot Campパーティションを追加する事ができなかった問題を修正
  • Windows(ゲストOS)から共有フォルダにアクセスした場合に、同OSが稀にフリーズするケースが確認されていた問題を修正
  • Google ChromeからGoogle Mapsを特定の住所を検索した場合に、「Windows 10(ゲストOS)」がクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
  • Visual Studioにおいて「TwinCAT 3」を起動した場合に、Windows(ゲストOS)」がクラッシュするケースが確認されていた問題を修正
  • サポート対象オペレーティングシステムの追加。新たに「Ubuntu 18.04 LTS(Bionic Beaver)」をゲストOSとしてサポート。プリコンパイルされたカーネルモジュールを伴う ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」が同梱され、「Linux Express Install(Linux簡易インストール)」オプション、共有フォルダ、Coherence(コヒーレンス)モード等の諸機能を利用可能に
  • 「Ubuntu 14.04 LTS(Trusty Tahr、ゲストOS)」にParallels Toolsをインストールした後に、同OSを起動する事ができなくなっていた問題を修正
  • 「Linux Kernel 4.15」に向けて、prl_eth driverドライバをコンパイルする事ができなかった問題を修正
  • 「Kali Linux 2018.1」「RHEL 7.5(Red Hat Enterprise Linux 7.5)」において、Parallels Toolsをインストールする事ができなかった問題を修正
  • macOSサポートの改善。Appleによるデスクトップオペレーティングシステム「OS X Mavericks(OS X 10.9)」、「OS X Mountain Lion(OS X 10.8)」(何れもゲストOS)において、iTunesが予期せず終了するケースが確認されていた問題を修正
  • 「macOS High Sierra 10.13.3(ゲストOS)」に、Parallels Toolsをインストールする事ができなかった問題を修正
  • スリープから復帰した場合に、「macOS High Sierra 10.13.4(ゲストOS)」がフリーズしていた問題を修正
  • ゲストOSの「macOS 10.13.3」を「macOS 10.13.4」へとアップデートする事ができなかった問題を修正

「New Virtual Machine Assistant(新規仮想マシンアシスタント)」を通じて入手可能な「Ubuntu」の仮想アプライアンスは、現時点(当エントリ投稿時点)において「Ubuntu 16.04 LTS(Xenial Xerus)」に据え置かれています。

当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータ、ホストOSは「OS X Yosemite(OS X 10.10.5)」以降(「macOS High Sierra 10.13」を含む)となっています(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「Server 10.5」〜「10.13」となります)。また、既知の問題点を含む その他の詳細が、リリースノート、PTN(Parallels Technology Network)等を通じて確認可能となっています。