「Parallels Desktop 20.2.1」リリース、Apple M4ホストにおいて「Windows 10(Intel)」ゲストを作成可能に

AlludoグループのParallels International GmbHより米国時間2025年2月11日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop 20 for Mac 20.2.1 Build 55876(Parallels Desktop 20 Update 2 Hotfix 1)」がリリースされ、Parallelsによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「Parallels Desktop」>「Check for Updates…(更新をチェック…)」)を通じて、日本語含む12言語リソースを包含するマルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。

openSUSE Leap、Fedora、CentOSに対しても、ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」をインストール可能に

「Parallels Desktop 20 for Mac」を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている「Parallels Desktop 20.2.1」では、機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、「Parallels Desktop 20.2.0」からの主な変更点として以下の項目等が示されています。

全般的な改善

  • システム管理者が、MDM(Mobile Device Management)構成プロファイルを使用して、「Parallels Desktop for Mac Business Edition」「Parallels Desktop for Mac Enterprise Edition」のインストールに対してSSO(Single SignOn)のアクティベートを要求可能に。これによって、エンドユーザーがインストールされた 「Parallels Desktop for Mac」を他の方法でアクティベートすることができなくなる
  • エンドポイントセキュリティ「CrowdStrike」がインストールされているmacOS(ホストOS)において、インストールプロセスが「Initializing Parallels Desktop…(Parallels Desktop を初期化しています…)」の段階でスタックされていた問題を修正
  • AppleによるARMベースのSoC(System on a Chip)「Apple M4」との互換性を改善し、当該環境において「Windows 10(x86-64(Intel)、ゲストOS)」の仮想マシンを作成する事ができなかった問題を修正
  • コンソールウインドウ(仮想マシンウインドウ)においてCoherence(コヒーレンス)モードのアイコンをマウスでホバーした場合に、GUIクライアント(Parallels Desktop.app)がクラッシュするケースが確認されていた問題を修正Parallels Desktop がクラッシュする問題を修正
  • Apple silicon Mac(Apple M1〜Apple M4)において実行されているmacOS(仮想マシン)の構成を変更した場合に、当該の仮想マシンにおいて以前に作成されたスナップショットにロールバックする事ができなっていた問題を修正
  • 複数バージョンのopenSUSE Leap、Fedora、CentOS(何れもゲストOS)を実行している仮想マシンに対して、ゲストOS拡張機能「Parallels Tools」を適切にインストールする事ができなかった問題を修正

システム要件について

「Parallels Desktop 20 for Mac」におけるシステム要件は、64bitプロセッサーを搭載したApple製コンピューター(Intel、Apple silicon)、ホストOSは「macOS Monterey(macOS 12)」「macOS Ventura(macOS 13)」「macOS Sonoma(macOS 14)」「macOS Sequoia(macOS 15)」となっています(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「OS X Mavericks(OS X 10.9)」〜「macOS Sequoia(macOS 15)」となっています)。また、既知の問題点を含むその他の詳細が、リリースノート、PTN(Parallels Technology Network)等を通じて確認可能となっています。

また、「Parallels Desktop 20 for Mac」からサポートされた「Writing Tools(作文ツール)」は、生成モデルを齎すパーソナルAI(Artificial Intelligence)システム「Apple Intelligence」が有効化された「macOS 15.1(macOS Sequoia for Apple Silicon)」以降においてサポートされています。