AlludoグループのParallels International GmbHより米国時間2024年10月7日、macOSベースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」のアップデートリリースに相当する「Parallels Desktop 20 for Mac 20.1.0 Build 55732(Parallels Desktop 20 Update 1 Hotfix 0)」がリリースされ、Parallelsによる公式ダウンロードページ、及びビルトインのソフトウェアアップデーター(「Parallels Desktop」>「Check for Updates…(更新をチェック…)」)を通じて、日本語含む12言語リソースを包含するマルチリンガル版のバイナリーパッケージが入手可能となっています。
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「Windows Server 2025」をゲストOSとしてサポート
「Parallels Desktop 20 for Mac」を対象としたアップデートリリースとして位置付けられている「Parallels Desktop 20.1.0」では、機能の追加、全般的な安定性改善、パフォーマンス改善、バグフィックス、セキュリティアップデート等が行われており、「Parallels Desktop 20.0.1」からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。
全般的な改善
- 仮想マシンのセットアッププロセスにおいて、ARMアーキテクチャーに向けて構築されたISOインストールイメージが、誤って互換性がないと認識されるケースが確認されていた問題を修正
「Windows(ゲストOS)」の改善
- 「Microsoft Word」「Microsoft PowerPoint」等のWindows(ゲストOS)アプリケーションにおいて、「macOS Sequoia(macOS 15)」の「Writing Tools(作文ツール)」を使用可能に(この機能は、生成モデルを齎すパーソナルAI(Artificial Intelligence)システム「Apple Intelligence」が有効化された「macOS 15.1(macOS Sequoia for Apple Silicon)」以降においてサポートされる)
- Intel x86_64、ARMの両アーキテクチャーを対象として、「Windows Server 2025」をゲストOSとしてサポート(「Windows Server 2025」のGAリリース
後)
「Windows Server 2025」をゲストOSとしてサポート - 「Windows 11(ゲストOS)」においてデフォルトアプリケーションとして設定されている場合に、macOS for Apple Siliconにおけるの特定のアプリケーション(「Safari」「Preview(プレビューなど)等)で、「Microsoft Outlook(classic)」のリンクや添付ファイルを開くことができなかった問題を修正
- 新規にインストールされた「Windows 11(ゲストOS)」において、予期せずユーザー名とパスワードの入力が求められるケースが確認されていた問題を修正
- ネスト仮想化が有効化されている場合に、「Windows 10(ゲストOS)」が起動しなかった問題を修正
- 「Windows 11 22H2(ゲストOS)」において「Smart App Control(スマートアプリコントロール)」が有効化されている場合に、同OSが共有ホストアプリケーションを起動する事ができなかった問題を修正
- 「Windows 11(ゲストOS)」における「Visual Studio 2022」が、「Pair to Mac(Macとペアリング)」オプションを使用してSSH(Secure Shell)接続を確立する事ができなかった問題を修正
- 「Windows 11(ゲストOS)」において、L8ソフトウェアがオブジェクトを表示せず、ビデオメモリー不足のエラーを表示する原因となっていた問題を修正
「Linux(ゲストOS)」の改善
- 「macOS Sequoia(Apple Silicon)」のバイナリートランスレーター「Rosetta 2」を介して実行する「Ubuntu」において、Intel x86アプリケーションを起動する事ができなかった問題を修正
- フリーシステムカテゴリー(「Installation Assistant(インストールアシスタント)」>「Free Systems(無料システム)」セクション)における構成済みの仮想アプライアンスにおいて、「Ubuntu 24.04 LTS(Noble Numbat)」「Fedora 40」「Debian 12.6」「Kali Linux 2024.2」等のポピュラーなLinuxディストリビューションの最新版を追加
システム要件について
「Parallels Desktop 20 for Mac」におけるシステム要件は、64bitプロセッサーを搭載したApple製コンピューター(Intel、Apple silicon)、ホストOSは「macOS Monterey(macOS 12)」「macOS Ventura(macOS 13)」「macOS Sonoma(macOS 14)」「macOS Sequoia(macOS 15)」となっています(ゲストOSとしてのMac OS X(macOS)のサポートは「OS X Mavericks(OS X 10.9)」〜「macOS Sequoia(macOS 15)」となります)。また、既知の問題点を含むその他の詳細が、リリースノート、PTN(Parallels Technology Network)等を通じて確認可能となっています。
「Parallels Desktop for Mac Enterprise Edition」とマネジメントポータルについて
Parallelsからは、従来までの「Standard Edition」「Pro Edition」「Business Edition」に加えて、新たなラインナップとして「Enterprise Edition」、及びそれに付随するマネジメントポータルが導入されました。
新たなマネジメントポータルを使用すると、堅牢なセキュリティとコンプライアンスを確保しつつ、プロビジョニング、制限、モニタリング、及びデプロイメントの管理を容易に行う事が可能となっており、あらゆる規模のチームや組織に最適なソリューションになり得ると伝えられています。