「VMware Fusion 2017 TP 1」リリース、Metalに対応

投稿者: | 2017-07-23

MacBook ProのTouch Bar(タッチバー)にも試対応

Dell TechnologiesグループのVMwareより米国時間2017年7月17日、開発過程にある次世代デスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware Fusion 2017」の最新プレビュー版に相当する「VMware Fusion 2017 Technology Preview 1 Build 6048684」がリリースされ、現在VMwareによる公式ダウンロードページを通じて、英語版のバイナリパッケージが入手可能となっています(dmg 約474.75MB。バージョン表記は、現時点では暫定的に付されているものです。今後の開発過程において、正式なバージョンナンバが決定されます)。

次世代版のテスト、評価等を主目的としたプレビュー版として位置付けられている当版では、機能の追加、パフォーマンス改善等が行われており、主な特徴として、以下の項目等が示されています(「8.5.8 Build 5824040」からの主な変更点となります)。

  • パフォーマンス、機能性の向上等を主目的として、「VMware Workstation 2017(仮称)」等と同様に、デフォルトの仮想ハードウェアのバージョンを「13」にアップグレード(virtualHW.version = “13”)。仮想マシンのハードウェアバージョンは、セッティングエディタを通じたGUIにて確認可能(「Other(その他)」>「Compatibility(互換性)」)
    仮想ハードウェア 13
    ↑仮想ハードウェア Ver. 13(クリックで拡大表示します)
  • 最新の仮想ハードウェアが適用された仮想マシンにて、I/O仮想化支援「Intel VT-d(Intel Virtualization Technology for Directed I/O)」をサポート(「System Settings(システム設定)」>「Processor & Memory(プロセッサとメモリ)」>「Advanced Options(詳細オプション)」)
    「Intel VT-d」をサポート
    ↑I/O仮想化支援「Intel VT-d」をサポート(クリックで拡大表示します)
  • ユーザインターフェイス関連の改善。GUIクライアント(VMware Fusion.app)のルックアンドフィールを刷新すると共に、各種のタスクを簡素化するための新機能を追加。「Virtual Machine Library(仮想マシンライブラリ)」における各仮想マシンのウインドウに、仮想マシンのIPアドレス、MACアドレス、ゲストOSのバージョン(ビルド番号、カーネルの詳細等)を一目にて迅速に確認可能な「Information(情報)」エリアを追加。再デザインされた「New Virtual Machine Assistant(新規仮想マシンアシスタント)」では、インストールプロセスにおけるステージを容易に確認する事が可能なコントロールを追加
  • 仮想マシンを管理するための新たなインターフェイス、Fusion REST API(Fusion Representational State Transfer Application Programming Interface)の提供。SwaggerベースのRESTフルなこのAPIでは、仮想マシンインベントリの管理、各種のパワーマネジメント、クローニング、ネットワーキング、各種の構成(共有フォルダ等)、IPアドレス、MACアドレスの収集等のオペレーションを実行可能とする
  • ホストOSにおける「Metal」グラフィックスAPIのサポート。OpenGLを置き換える この実装は、Windows、Linux(ゲストOS)における 「OpenGL」「DirectX 10」等の3Dグラフィックスパフォーマンスの向上、バッテリー消費の低減等に貢献する。現時点において、Metalレンダラは OpenGLの全ての機能をサポートしている訳ではないため、不都合が生じた場合には 仮想マシンバンドル(.vmwarevm)に含まれる構成ファイル(.vmx)に「mks.enableMTLRenderer=1」「# Enable/Disable Metal」の行を追加する事によって、(Ver. 8.5以前と同様の)ホストからのレンダラをOpenGLに戻す事ができる
  • 「MacBook Pro 2016」より導入されたTouch Barインターフェイスに対応
  • 強化されたネットワークコントロール。既存のネットワーク速度、及びパケット損失シミュレータと共に、新たなネットワークレイテンシシミュレーション機能を使用する事によって、特定のネットワーク環境を容易にシミュレート可能に。また、組織を改善するためのVMネットワークの名称変更等の新たな機能を追加しながら、NATルールを管理するためのリクエストの多いインターフェイスを提供(「Network Adapter(ネットワークアダプタ)」>「Advanced Settings(詳細設定)」におけるオプションをチェックする事によって、機能を有効化可能)
  • 「View(表示)」メニューから各ゲストOSに対して特定の解像度を設定するための、新たな仮想マシン毎のコントロール機能を提供。ホストコンピュータ(Retina、或いは標準解像度)から得られる共通の解像度を選択する事によって、(Ver. 8.5までのように)コンソールウィンドウをリサイズしたり、ゲストOS内で解像度を直接設定したりする事なく、シングルクリックにてディスプレイのレゾリューションを変更する事が可能
    ゲストOSの解像度を設定
    ↑「View(表示)」メニューからゲストOSの解像度を設定可能(クリックで拡大表示します)
  • 「VMware Fusion 7」で導入され、リモートvSphereホスト、及びクラスタを管理する事が可能なVMware vSphereとの統合機能を強化し、リモート環境から ESXiホストのパワーオペレーション(リブート、パワーオフ)を制御可能とした
  • セキュリティ関連の改善。「VMware vSphere 6.5(ESXi 6.5)」で導入され、セキュアなブートプロセスを実現する UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)セキュアブート、及び、「Windows Server 2016」「Windows 10」を対象とした「VBS(Microsoft Virtualization Based Security)」のサポートを追加
  • コンテナ環境に向けて最適化された軽量Linux「VMware Photon OS」との統合によって、Docker等のコンテナランタイムエンジン、及びKubernetes等のコンテナスケジューリングフレームワークをサポート
  • コマンドラインユーティリティ「vmrun」をアップデートし、新たな制御機能を追加(仮想マシンのNICの操作、ホストネットワーク、ポートフォワーディングの操作、Photon OSのテンプレートVMのダウンロード等)
  • 各種の自動化されたタスク。Windows(ゲストOS)仮想マシンを対象として、ディスククリーンアップのプロセスを自動化し、セッティングエディタの「General(一般)」>「Clean Up Virtual Machine(仮想マシンのクリーンアップ)」ボタンを押す事なく、仮想ディスク(.vmdk)のフリースペースを回収可能に(パフォーマンスに影響を与える事なく、オンザフライに実行される)。また、仮想マシンフォルダ(~/Virtual Machines)にロケートされた仮想マシンをオートスキャンで自動収集し、「Virtual Machine Library」に追加する事が可能に
  • 3Dグラフィックスを含むグラフィックス関連の改善。各種プラットフォーム、及びアプリケーションを対象として、グラフィックスのレンダリングにおける正確性を改善、及びグラフィックスドライバのチューニング(Windowsビデオドライバをアップデート)
  • グラフィックスにおけるデスクトップエクスペリエンスを向上(パフォーマンスの改善等)
  • 一部のデバイスを対象として、USB関連の互換性を改善
  • 全般的な安定性やパフォーマンス、及びアプリケーション互換性を改善
  • And many others…

また、上記リストにも示しましたように、Ver. 2017では新規仮想マシン作成時におけるデフォルトの仮想ハードウェアのバージョンが「13」にアップグレードされていますが、このバージョンが適用された仮想マシンは旧版の「VMware Fusion」とは互換性がありません。特に旧版で作成した仮想マシンをアップグレードする場合には御注意下さい。

当版におけるシステム要件は、64bitプロセッサを搭載したApple製コンピュータ、ホストOSは「macOS Sierra 10.12」以降(「macOS High Sierra 10.13」を含む)となっています。Ver. 8.5にてサポートされていた「OS X Mavericks(OS X 10.9)」「OS X Yosemite(OS X 10.10)」「OS X El Capitan(OS X 10.11)」は対象外となりますので御注意下さい(ゲストOSとしてのOS X(macOS)のサポートも「10.12」〜「10.13」となります)。また、既知の問題点を含むその他の詳細が、リリースノート、及びVMware Communities等を通じて確認可能となっています。