「VirtualBox 5.1.22」リリース

Mac OS Xホストにおけるリグレッション等を修正

Oracle Corporationより米国時間2017年4月28日、マルチプラットフォームに対応した オープンソースのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox」のアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.1.22 Build 115126(VirtualBox 5.1 Maintenance Release 22)」がリリースされ、現在コミュニティサイト、及びOracleによる公式ダウンロードページを通じて、OS X、Windows、Linux、Solarisを対象としたバイナリパッケージ、ソースコード、SDK(Software Development Kit)、PUEL(VirtualBox Personal Use and Evaluation License)に準拠したエクステンションパック(Oracle VM VirtualBox Extension Pack)が入手可能となっています(Mac OS X版 dmg 約90.1MB。バイナリとソースコードには、ライセンスとしてGPLv2(GNU General Public License Version 2)が適用されています)。

Ver. 5.1を対象としたメンテナンスアップデートとして位置付けられている当版では、バグフィックス、セキュリティアップデート、パフォーマンス改善等が行われており、前版(5.1.20 Build 114629)からの主な変更点として、以下の項目等が示されています。

  • 一部特定状況下にて発生し得た、Guru Meditationに相当する深刻なエラー(VERR_IEM_INSTR_NOT_IMPLEMENTED)を修正(「5.1.0 Build 108711」におけるリグレッション。殆どが Mac OS Xホストにおいて確認されており、エラーの発生状況は「Windows 10(ゲストOS)」のインストール時、ライブDVD(ISOイメージ)から起動した「Knoppix 7.7(ゲストOS)」の動作時、「GhostBSD 11.0 Alpha 1(ゲストOS)」のISOイメージからの起動時、「FreeBSD 11(ゲストOS)」の「GNOME 3」GUIのロード時等)
  • Solarisホストにおいて確認されていた、ソフトウェア仮想化に関する問題を修正(「5.1.20 Build 114629」におけるリグレッション)
  • ストレージ関連の修正。一部特定状況下にて発生し得たハングアップを修正
  • 一部特定状況下(Asynchronous I/O(非同期I/O)が無効化された状態、或いはスナップショットノードのマージ時等)にて発生し得たクラッシュを修正
  • Linuxホストにおいて、ALSA Backendが適切に動作しないケースが確認されていた問題を修正(「5.1.20 Build 114629」におけるリグレッション)
  • libGLが検出されず、3Dアクセラレーションを有効化(「Display(ディスプレイ)」>「Video(ビデオ)」>「Enable 3D Acceleration(3Dアクセラレーションを有効化)」)した仮想マシンにおいて、Windowsゲストを起動する事ができなかった(起動時にブラックスクリーンが発生し得た)問題を修正(「5.1.20 Build 114629」におけるリグレッション)
  • ゲストOS拡張機能「Guest Additions」関連の改善。「/sbin/mount.vboxsf」symlink(シンボリックリンク)が、不正なロケーションを指し示していた問題を修正(Linux Additions、「5.1.20 Build 114629」におけるリグレッション)

その他にもOracleからは、同日付にて 旧版(Ver. 5.0)を対象としたアップデートリリースに相当する「Oracle VM VirtualBox 5.0.40 Build 115130(VirtualBox 5.0 Maintenance Release 40)」もリリースされ、「5.1.22 Build 115126」と同様の Solarisホストにおけるソフトウェア仮想化関連の修正等が行われています。