Smart Folder(スマートフォルダ)

投稿者: | 2005-06-12

最終更新日 2017年3月26日

スマートフォルダのアイコン
↑Finderウインドウにおけるスマートフォルダの表示

Spotlightと連動し、Finder検索の結果を即時、且つ永続的に反映可能

米Appleより開発、提供等が行われている、オペレーティングシステムコンポーネント。macOS(Mac OS X)を対象プラットフォームとし、米国時間2005年4月29日付にてリリースされた「Mac OS X 10.4 Tiger」において、デスクトップ検索テクノロジ「Spotlight」と連動した仮想フォルダ(予め一定の検索条件を与えられたフォルダ)として新たに実装された。独立したアプリケーションではなく、システムレベルで統合されており、フォルダやファイルの階層分け等、ファイル管理全般に新たな概念を齎すに至っている。

「Finder」を通じた検索結果を任意のフォルダに永続的に反映可能としており、Spotlightをベースとした検索が実行されるため、各種のメタデータ等も検索対象に含まれる。Finder検索では、検索条件の指定に 様々なメタデータの内容を個別に指定する事が可能となっている他、検索結果のウインドウ内でのファイルパスの表示にも対応している。

「iTunes」における「Smart Playlist(スマートプレイリスト)」、「Mail」における「Smart Mailbox(スマートメールボックス)」等と同様の概念を有しており、任意のリソース(ファイル、フォルダ等)に対する追加、削除、更新(変更)等の結果は、リアルタイムに当該フォルダに反映され、一つのリソースが 複数のスマートフォルダの検索条件に合致した場合には、条件を満たした全てのスマートフォルダに属する事となる。

尚、スマートフォルダは デフォルトにて、「~/Library/Saved Searches(保存済みの検索条件)/」以下の階層に属しており、その実体は拡張子「.savedSearch」が付されたXML(Extensible Markup Language)形式のテキストファイルとして構成されている(サポート対象外ではあるが、「Property List Editor(プロパティリストエディタ)」、或いは各種テキストエディタ(「TextEdit(テキストエディット)」等)等を通じて、内容を編集する事も可能)。検索条件に合致したファイルの実体は、当該スマートフォルダに移動されている訳ではなく、元の保存場所にそのまま属している。

Finder検索からスマートフォルダを作成

この機能を利用するためには、「Finder」において「File(ファイル)」>「New Smart Folder(新規スマートフォルダ)」、或いは「File(ファイル)」>「Find(検索…)」の何れかを選択する(実行後は、どちらも同じウインドウが表示されるが、「Find」の方がショートカットキーがシンプル(「command」+「F」))。

Finder検索ウインドウ
↑「Finder」において「File」>「Find」を実行した後に現れる検索ウインドウ。「New Smart Folder」を選択した場合にも同じウインドウが現れる(クリックで拡大表示)

検索クエリは、Finderウインドウの右上、虫眼鏡のアイコンが付されている角丸のテキストフィールドに入力。検索クエリをスペースで区切れば、Google、Yahoo、Bing等の一般的な検索エンジンと同様に「AND検索(論理積)」として機能し、「|(パイプライン)」で区切れば「何れかを含む」の「OR検索(論理和)」、「A(-B)」とすれば「Bを含まないA」といった「NOT検索(否定演算)」として各々機能する(演算子を用いた検索)。

続いて、その下の行では検索対象範囲を指定。初期値は「This Mac(このMac)」となっているが、任意のボリュームやフォルダ(当該時点において開いているロケーション)等も指定する事も可能となっており(ネットワークボリュームやリムーバブルディスク等も、メタデータ検索の対象範囲として指定する事が可能)、検索対象にファイルの内容を含めるか、或いはファイル名のみとするかを選択する事もできる。

続いて、その下の行では 検索条件の詳細指定が可能となっており、初期値では「Kind(種類)」「Last opened date(最後に開いた日)」の2項目が表示されている。各行は右側の「-(マイナス)」と「+(プラス)」のボタンをクリックする事によって増減可能となっており、左側のボタンをクリックして表示されるプルダウンメニューから最下部の「Other…(その他…)」を選択すると 種々のメタ情報がリスト表示される(これらの情報も検索条件の一つとして指定する事が可能)。

メタデータのリスト
↑上のリストは、縦方向のスクロールバーを見ても分るように、サポートされているメタ情報の一部に過ぎない。これを見るだけでも、メタデータが網羅している範囲の広さが伺える(クリックで拡大表示)

上記の様な手順で検索条件を指定し、検索クエリを入力すれば、インクリメンタルサーチを伴う検索が開始される。ここでは一例として、「Spotlight」「Tiger」という2種のクエリを「AND検索」、場所を「コンピュータ」全体、種類を「書類」、最後に変更した日を「2ヶ月以内」と指定した条件の下で Finder検索を行った場合の事例を以下に示す。

スマートフォルダを作成
↑上記の条件を指定した場合の検索結果(クリックで拡大表示します)

結果は上のスクリーンショットの通りで、赤い数字の「2」が指し示している丸囲みの「i」をクリックすると、Spotlightのウインドウと同様に、ファイルの詳細が表示される。

また、ステータスバーの上のパスバーでは、選択反転している項目のフルパスが表示されるが、これは単に視認性の向上のみを目的としたものではなく、ダブルクリックで実行(開く)、右クリック(「contorol」+「クリック」)でコンテキストメニューの呼び出しに対応する等、実際のファイルやフォルダと同様のハンドリングが可能となっている。

続いて 赤い数字の「1」が指し示している右上の「保存」ボタンをクリックすると、スマートフォルダの保存場所、及び名称を設定するダイアログボックスが現れるので、名称を「Spotlight、Tiger」、保存場所を「保存済みの検索条件(初期値)」と指定し、「サイドバーに追加」にチェックを入れる。

以上の条件にて「スマートフルダ」を作成すると、Finderウインドウのサイドバーに紫色のフォルダアイコン(スマートフォルダアイコン)が表示される事となる。

スマートフォルダの作成後に 指定された検索条件(ルール)に合致するファイルが増減した場合には、その結果は自動的且つ、リアルタイムに当該フォルダに反映され、特定のファイルが複数のスマートフォルダから参照された場合でも、条件を満たした全てのスマートフォルダに(該当するファイルが)表示される事となる(検索条件は、スマートフォルダの右上「編集」ボタンから呼び出し可能なパネルを通じて変更する事が可能)

尚、「Finder検索」では、タイトルや本文等、メールに関連した情報が検索対象として含まれていないため、これらの検索を行う場合には、Spotlight検索、或いは「Mail.app(Apple Mail)」における検索機能にて対処する事となる(メールを対象とした仮想フォルダを作成する場合には、「Mail.app」において「Smart Mailbox(スマートメールボックス)」を作成する)。